愛媛県松山市の道後温泉を、日本最古級の温泉という位置づけ、明治27年建築・重要文化財の道後温泉本館の入浴コース、別館・飛鳥乃湯泉と地元の椿の湯、ハイカラ通りの街歩き、坊っちゃん文化、松山城との組み合わせ、アルカリ性単純温泉の泉質、松山空港・松山駅からのアクセスまで、道後温泉公式や松山市の情報をふまえて整理します。
公開日: 2026.01.14
愛媛県松山市の道後温泉を、日本最古級の温泉という位置づけ、明治27年建築・重要文化財の道後温泉本館の入浴コース、別館・飛鳥乃湯泉と地元の椿の湯、ハイカラ通りの街歩き、坊っちゃん文化、松山城との組み合わせ、アルカリ性単純温泉の泉質、松山空港・松山駅からのアクセスまで、道後温泉公式や松山市の情報をふまえて整理します。
公開日: 2026.01.14
道後温泉は、愛媛県松山市にある日本最古級の温泉地で、明治27年(1894年)築の道後温泉本館(国指定重要文化財)を中心に、歴史ある公衆浴場文化を街ごと体験できるのが最大の特徴である。大型の温泉リゾートではなく、古い湯屋に実際に入り、温泉街を歩き、松山城などの市街観光と組み合わせて楽しむ温泉地と考えると性格がつかみやすい。本館・飛鳥乃湯泉・椿の湯という三つの公衆浴場が徒歩圏に並び、目的に応じて入り分けられる。
旅行者にとっての理解のポイントは、「松山の有名な温泉」という点よりも、道後温泉本館をどう体験するか、そして松山観光とどう組み合わせるかにある。本館は外観を眺める観光建築であると同時に、今も現役の公衆浴場で、入浴コースの選び方で過ごし方が大きく変わる。この記事では、道後温泉の歴史と泉質、三つの公衆浴場の使い分け、街歩きと坊っちゃん文化、松山観光との組み合わせ、アクセスを、道後温泉公式や松山市の情報をふまえて具体的に整理する。
道後温泉は、開湯伝説をもつ古い温泉地で、日本最古級の温泉として紹介されることが多い。『日本書紀』や『万葉集』に名が挙がり、聖徳太子が来浴したという伝承や、伊予国の湯として古典に登場する文脈をもつ。古い記録や伝説に何度も現れる温泉地であり、千数百年の文脈を背負っている点が道後の格を支えている。
こうした位置づけは、道後が単なる観光地化された温泉ではなく、長い入浴文化の歴史を今も街の中で続けている温泉地であることを示している。とはいえ、伝説や史跡をすべて追わなくても道後の魅力は十分に伝わる。湯と本館、街歩きを主役に据え、興味に応じて歴史を足していくくらいの構えで十分だ。日本各地の代表的な温泉地と並べて眺めたい場合は日本の有名温泉10選も参考になる。
道後温泉の象徴は、温泉街の中心に立つ道後温泉本館である。神の湯本館棟は明治27年(1894年)に竣工した木造三層楼の近代和風建築で、平成6年(1994年)に4棟が国の重要文化財に指定された。塔屋にあたる「振鷺閣(しんろかく)」には赤いギヤマン(色ガラス)が組まれ、時を告げる「刻太鼓(ときだいこ)」が1日3回鳴らされる。明治32年(1899年)竣工の又新殿は、日本で唯一とされる皇室専用の浴室で、夏目漱石ゆかりの「坊っちゃんの間」とともに、観覧の見どころになっている。
本館の重要な特徴は、これが観光建築であると同時に現役の公衆浴場であることだ。入浴には複数のコースがあり、入る浴室(神の湯か霊の湯か)と、休憩室・個室を使うかどうかで料金と過ごし方が変わる。料金や所要時間は変動するため最新は公式で確認したいが、目安としては次のように整理できる。
| コース | 浴室 | 休憩・特徴 | 向く人 |
|---|---|---|---|
| 神の湯 階下 | 神の湯 | 入浴のみ。最も手軽 | 短時間で本館の湯だけ楽しみたい人 |
| 神の湯 二階席 | 神の湯 | 大広間で休憩・浴衣つき | 入浴後にひと休みしたい人 |
| 霊の湯 二階席 | 霊の湯 | 休憩・浴衣・貸タオルつき | 落ち着いて入りたい人 |
| 霊の湯 三階個室 | 霊の湯 | 個室でゆったり過ごせる | 静かに過ごしたい人・記念に |
又新殿や「坊っちゃんの間」の観覧は、入浴コースに付随する場合や事前予約が必要な場合があるため、建築を主眼に置くなら見学方法を先に確認しておくとよい。本館は人気が高く、時間帯によっては入場制限や待ち時間が出るため、ゆっくり入りたいなら朝早めの時間帯が動きやすい。
なお道後温泉本館は、令和元年(2019年)1月から営業を続けながら段階的に保存修理工事を進め、令和6年(2024年)7月11日に全館で営業を再開した。工事や営業状況は時期によって変わるため、訪問前に公式サイトで最新の状況を確認しておくと安心だ。
道後温泉には、本館のほかに二つの公衆浴場がある。性格が異なるため、本館と合わせて目的で選ぶと過ごし方を組み立てやすい。
飛鳥乃湯泉(あすかのゆ)は、平成29年(2017年)12月に開業した別館で、飛鳥時代の建築様式や道後の歴史・伝説、愛媛の工芸を意匠に取り入れた新しい湯屋だ。1階の大浴場・露天風呂のほか、2階には大広間や個室、本館の又新殿を再現した特別浴室や家族風呂があり、本館より新しく快適な設備でゆっくり過ごしたい人や、家族連れに向く。露天で外気にふれながら入る体験に関心があれば自然のなかで楽しむ露天風呂の魅力もテーマが近い。
椿の湯(つばきのゆ)は、地元の人が日常的に使う「市民の湯」の性格が強い共同浴場で、本館・飛鳥乃湯泉と同じ道後の源泉を使い、シンプルな浴場で湯そのものを楽しめる。観光客でも利用でき、本館より手頃な料金で道後の湯に入れるため、街歩きの合間に気軽に立ち寄りたい人に向く。
| 浴場 | 性格 | 設備の傾向 | 向く人 |
|---|---|---|---|
| 道後温泉本館 | 重要文化財の現役公衆浴場 | 神の湯・霊の湯、休憩室・個室 | 歴史ある建築で入浴したい人 |
| 飛鳥乃湯泉 | 2017年開業の別館 | 大浴場・露天・個室・家族風呂 | 新しい設備でゆっくり過ごしたい人・家族連れ |
| 椿の湯 | 地元向けの市民の湯 | 内湯中心のシンプルな浴場 | 手頃に道後の湯を楽しみたい人 |
三つを一度に詰め込むより、本館を軸に飛鳥乃湯泉か椿の湯をもう一つ加えるくらいが、それぞれの建物と湯の性格をつかみやすい。共同浴場と旅館・日帰り施設の違いを整理したい場合は日本の温泉とは何かもあわせて読むとよい。
道後温泉の湯は、アルカリ性単純温泉が中心とされ、色や匂いの個性は控えめで、肌になじむやわらかい肌ざわりが特徴だ。強いにおいや濁り湯を求めるタイプの温泉地ではなく、刺激の強い湯が苦手な人でも入りやすい部類の湯である。三つの公衆浴場はいずれも道後の源泉を使うが、建物の雰囲気が異なるため、どこで入るかで体験の印象は変わる。
アルカリ性の湯がなぜやわらかく感じられるかなど、泉質の背景をもう少し知りたい場合は温泉の泉質を初心者向けにを参照してほしい。やわらかい湯でも、長湯をすればのぼせや疲労につながる。本館・飛鳥乃湯泉・椿の湯を続けて回るときは、入浴を時間で区切り、合間に休憩と水分補給を挟むほうが無理が少ない。飲酒後や体調がすぐれないときの入浴は避け、肌に傷がある場合や敏感肌の人は、刺激の有無を確かめながら入るとよい。公衆浴場での基本的なふるまいに不安があれば温泉のマナーガイドも確認しておくと安心だ。
道後では、入浴の前後に温泉街を歩くこと自体が体験の一部になる。本館の前から続く「道後ハイカラ通り」はアーケードの商店街で、短い距離に土産物店や軽食、飲食店がまとまっており、初めてでも迷いにくい。観光地として整備されているぶん、時間帯によっては人が多いため、静かな雰囲気を重視するなら朝や夕方のほうが歩きやすい。
道後らしさを強めているのが、夏目漱石の小説『坊っちゃん』とのつながりだ。道後温泉駅前の広場「放生園(ほうじょうえん)」には足湯と「坊っちゃんからくり時計」があり、決まった時刻に『坊っちゃん』の登場人物が現れる仕掛けで知られる。週末や祝日を中心に運行するレトロな観光列車「坊っちゃん列車」も松山市内を走り、文学のイメージを街全体で分かりやすく見せている。歴史を深く学ばなくても、駅前の演出や街並みから道後の一貫したテーマが伝わる点は、この温泉地の個性である。
道後温泉は単独でも楽しめるが、松山市街の観光と組み合わせると旅行全体の満足度が上がりやすい。なかでも定番が松山城だ。標高約132メートルの勝山に築かれた城で、ロープウェイまたはリフトで山頂近くまで上がれるため、体力に応じて選べる。道後と松山城は、市内を走る伊予鉄道の路面電車(市内電車)で結ばれており、温泉街にこもらず半日は市街観光、半日は道後で過ごすような組み方がしやすい。
| 目的 | 主な行き先 | 過ごし方の目安 |
|---|---|---|
| 入浴 | 本館・飛鳥乃湯泉・椿の湯 | 本館を軸に、もう一か所を加えて入り分ける |
| 建築・文化財 | 道後温泉本館・又新殿・坊っちゃんの間 | 入浴コースや観覧で建物を見る |
| 街歩き・坊っちゃん文化 | ハイカラ通り・放生園の足湯・坊っちゃん列車 | 入浴の前後に温泉街を歩く |
| 松山観光 | 松山城 | 路面電車で移動し、半日かけて城を回る |
1泊2日なら、到着日に道後周辺を歩いて本館や飛鳥乃湯泉で湯に入り、翌日に松山城や市街地を回る流れが分かりやすい。道後は街の一角にあるため、都市観光とのつなぎやすさが大きな利点である。道後の宿や日帰り入浴施設を探すなら、地域や予算で絞り込めるよう施設一覧や検索ページを用意している。
道後温泉の玄関口は、伊予鉄道の路面電車の終点・道後温泉駅だ。松山空港からは道後温泉駅まで直通のリムジンバスがあり、所要はおよそ40分が目安とされる。乗り換えを避けたい場合に分かりやすい経路だ。JR松山駅前や松山市駅からは路面電車で道後温泉駅に向かう経路があり、JR松山駅前からは所要およそ25分が目安とされる。地方の温泉地としてはアクセスの安心感がある。
道後温泉駅から本館・飛鳥乃湯泉・椿の湯までは徒歩圏で、温泉街の見どころは駅と本館を中心にまとまっているため、現地は徒歩中心で動ける。重い荷物を持って街歩きをするより、先に宿へ預けてから回るほうが快適だ。松山城まで足をのばす場合も路面電車が使えるので、道後を主役にするか松山市内観光を含めて周遊するかを先に決めておくと、滞在時間の配分に迷いにくい。
入浴できます。道後温泉本館は2019年1月から営業を続けながら段階的に保存修理工事を進め、2024年7月11日に全館で営業を再開しました。ただし工事や設備の状況、入浴コースの取り扱いは時期によって変わることがあるため、訪問前に道後温泉公式サイトで最新の状況を確認することをおすすめします。
入る浴室(神の湯か霊の湯か)と、休憩室や個室を使うかどうかで選びます。手軽に入りたいなら神の湯の階下、入浴後に休憩したいなら二階席、落ち着いて過ごしたいなら霊の湯の二階席や三階個室が目安です。料金や所要時間は変わることがあるため、最新は公式で確認してください。
本館は明治27年築・重要文化財の現役公衆浴場、飛鳥乃湯泉は2017年開業の新しい別館で大浴場・露天・個室・家族風呂があり、椿の湯は地元向けの「市民の湯」で手頃に入れます。いずれも同じ道後の源泉を使うため、本館を軸にもう一か所を加えて入り分けるのが分かりやすい組み方です。
松山空港から道後温泉駅まで直通のリムジンバスがあり、所要はおよそ40分が目安です。乗り換えを避けたい場合に分かりやすい経路です。JR松山駅前や松山市駅からは路面電車(市内電車)で道後温泉駅へ向かう経路もあります。
楽しめます。道後温泉本館で湯に入り、ハイカラ通りを歩いて放生園の足湯やからくり時計を見るだけでも道後らしさは味わえます。本館に加えて飛鳥乃湯泉や椿の湯にも入りたい場合や、松山城まで含めたい場合は、移動時間を見込んで余裕を持たせると無理がありません。
道後温泉は、明治27年築・国指定重要文化財の道後温泉本館を中心に、飛鳥乃湯泉・椿の湯という性格の異なる公衆浴場が徒歩圏に並ぶ、愛媛県松山市の名湯である。湯はアルカリ性単純温泉でやわらかく入りやすく、ハイカラ通りの街歩きや坊っちゃん文化、松山城などの市街観光が徒歩や路面電車の範囲に重なる。松山空港や松山駅からのアクセスもよく、日帰りでも宿泊でも組み立てやすい。
初めて訪れるなら、まず道後温泉本館で入浴コースを選んで湯に入り、ハイカラ通りや放生園を歩き、時間に応じて飛鳥乃湯泉や松山城を足すとよい。温泉と歴史、街歩きを一度に楽しみたい旅行者にとって、選びやすい目的地である。本館の工事や営業の状況は変わることがあるため、最新情報は公式サイトで確認してから出かけてほしい。
道後温泉は、愛媛県松山市にある日本最古級の温泉地で、明治27年(1894年)築の道後温泉本館(国指定重要文化財)を中心に、歴史ある公衆浴場文化を街ごと体験できるのが最大の特徴である。大型の温泉リゾートではなく、古い湯屋に実際に入り、温泉街を歩き、松山城などの市街観光と組み合わせて楽しむ温泉地と考えると性格がつかみやすい。本館・飛鳥乃湯泉・椿の湯という三つの公衆浴場が徒歩圏に並び、目的に応じて入り分けられる。
旅行者にとっての理解のポイントは、「松山の有名な温泉」という点よりも、道後温泉本館をどう体験するか、そして松山観光とどう組み合わせるかにある。本館は外観を眺める観光建築であると同時に、今も現役の公衆浴場で、入浴コースの選び方で過ごし方が大きく変わる。この記事では、道後温泉の歴史と泉質、三つの公衆浴場の使い分け、街歩きと坊っちゃん文化、松山観光との組み合わせ、アクセスを、道後温泉公式や松山市の情報をふまえて具体的に整理する。
道後温泉は、開湯伝説をもつ古い温泉地で、日本最古級の温泉として紹介されることが多い。『日本書紀』や『万葉集』に名が挙がり、聖徳太子が来浴したという伝承や、伊予国の湯として古典に登場する文脈をもつ。古い記録や伝説に何度も現れる温泉地であり、千数百年の文脈を背負っている点が道後の格を支えている。
こうした位置づけは、道後が単なる観光地化された温泉ではなく、長い入浴文化の歴史を今も街の中で続けている温泉地であることを示している。とはいえ、伝説や史跡をすべて追わなくても道後の魅力は十分に伝わる。湯と本館、街歩きを主役に据え、興味に応じて歴史を足していくくらいの構えで十分だ。日本各地の代表的な温泉地と並べて眺めたい場合は日本の有名温泉10選も参考になる。
道後温泉の象徴は、温泉街の中心に立つ道後温泉本館である。神の湯本館棟は明治27年(1894年)に竣工した木造三層楼の近代和風建築で、平成6年(1994年)に4棟が国の重要文化財に指定された。塔屋にあたる「振鷺閣(しんろかく)」には赤いギヤマン(色ガラス)が組まれ、時を告げる「刻太鼓(ときだいこ)」が1日3回鳴らされる。明治32年(1899年)竣工の又新殿は、日本で唯一とされる皇室専用の浴室で、夏目漱石ゆかりの「坊っちゃんの間」とともに、観覧の見どころになっている。
本館の重要な特徴は、これが観光建築であると同時に現役の公衆浴場であることだ。入浴には複数のコースがあり、入る浴室(神の湯か霊の湯か)と、休憩室・個室を使うかどうかで料金と過ごし方が変わる。料金や所要時間は変動するため最新は公式で確認したいが、目安としては次のように整理できる。
| コース | 浴室 | 休憩・特徴 | 向く人 |
|---|---|---|---|
| 神の湯 階下 | 神の湯 | 入浴のみ。最も手軽 | 短時間で本館の湯だけ楽しみたい人 |
| 神の湯 二階席 | 神の湯 | 大広間で休憩・浴衣つき | 入浴後にひと休みしたい人 |
| 霊の湯 二階席 | 霊の湯 | 休憩・浴衣・貸タオルつき | 落ち着いて入りたい人 |
| 霊の湯 三階個室 | 霊の湯 | 個室でゆったり過ごせる | 静かに過ごしたい人・記念に |
又新殿や「坊っちゃんの間」の観覧は、入浴コースに付随する場合や事前予約が必要な場合があるため、建築を主眼に置くなら見学方法を先に確認しておくとよい。本館は人気が高く、時間帯によっては入場制限や待ち時間が出るため、ゆっくり入りたいなら朝早めの時間帯が動きやすい。
なお道後温泉本館は、令和元年(2019年)1月から営業を続けながら段階的に保存修理工事を進め、令和6年(2024年)7月11日に全館で営業を再開した。工事や営業状況は時期によって変わるため、訪問前に公式サイトで最新の状況を確認しておくと安心だ。
道後温泉には、本館のほかに二つの公衆浴場がある。性格が異なるため、本館と合わせて目的で選ぶと過ごし方を組み立てやすい。
飛鳥乃湯泉(あすかのゆ)は、平成29年(2017年)12月に開業した別館で、飛鳥時代の建築様式や道後の歴史・伝説、愛媛の工芸を意匠に取り入れた新しい湯屋だ。1階の大浴場・露天風呂のほか、2階には大広間や個室、本館の又新殿を再現した特別浴室や家族風呂があり、本館より新しく快適な設備でゆっくり過ごしたい人や、家族連れに向く。露天で外気にふれながら入る体験に関心があれば自然のなかで楽しむ露天風呂の魅力もテーマが近い。
椿の湯(つばきのゆ)は、地元の人が日常的に使う「市民の湯」の性格が強い共同浴場で、本館・飛鳥乃湯泉と同じ道後の源泉を使い、シンプルな浴場で湯そのものを楽しめる。観光客でも利用でき、本館より手頃な料金で道後の湯に入れるため、街歩きの合間に気軽に立ち寄りたい人に向く。
| 浴場 | 性格 | 設備の傾向 | 向く人 |
|---|---|---|---|
| 道後温泉本館 | 重要文化財の現役公衆浴場 | 神の湯・霊の湯、休憩室・個室 | 歴史ある建築で入浴したい人 |
| 飛鳥乃湯泉 | 2017年開業の別館 | 大浴場・露天・個室・家族風呂 | 新しい設備でゆっくり過ごしたい人・家族連れ |
| 椿の湯 | 地元向けの市民の湯 | 内湯中心のシンプルな浴場 | 手頃に道後の湯を楽しみたい人 |
三つを一度に詰め込むより、本館を軸に飛鳥乃湯泉か椿の湯をもう一つ加えるくらいが、それぞれの建物と湯の性格をつかみやすい。共同浴場と旅館・日帰り施設の違いを整理したい場合は日本の温泉とは何かもあわせて読むとよい。
道後温泉の湯は、アルカリ性単純温泉が中心とされ、色や匂いの個性は控えめで、肌になじむやわらかい肌ざわりが特徴だ。強いにおいや濁り湯を求めるタイプの温泉地ではなく、刺激の強い湯が苦手な人でも入りやすい部類の湯である。三つの公衆浴場はいずれも道後の源泉を使うが、建物の雰囲気が異なるため、どこで入るかで体験の印象は変わる。
アルカリ性の湯がなぜやわらかく感じられるかなど、泉質の背景をもう少し知りたい場合は温泉の泉質を初心者向けにを参照してほしい。やわらかい湯でも、長湯をすればのぼせや疲労につながる。本館・飛鳥乃湯泉・椿の湯を続けて回るときは、入浴を時間で区切り、合間に休憩と水分補給を挟むほうが無理が少ない。飲酒後や体調がすぐれないときの入浴は避け、肌に傷がある場合や敏感肌の人は、刺激の有無を確かめながら入るとよい。公衆浴場での基本的なふるまいに不安があれば温泉のマナーガイドも確認しておくと安心だ。
道後では、入浴の前後に温泉街を歩くこと自体が体験の一部になる。本館の前から続く「道後ハイカラ通り」はアーケードの商店街で、短い距離に土産物店や軽食、飲食店がまとまっており、初めてでも迷いにくい。観光地として整備されているぶん、時間帯によっては人が多いため、静かな雰囲気を重視するなら朝や夕方のほうが歩きやすい。
道後らしさを強めているのが、夏目漱石の小説『坊っちゃん』とのつながりだ。道後温泉駅前の広場「放生園(ほうじょうえん)」には足湯と「坊っちゃんからくり時計」があり、決まった時刻に『坊っちゃん』の登場人物が現れる仕掛けで知られる。週末や祝日を中心に運行するレトロな観光列車「坊っちゃん列車」も松山市内を走り、文学のイメージを街全体で分かりやすく見せている。歴史を深く学ばなくても、駅前の演出や街並みから道後の一貫したテーマが伝わる点は、この温泉地の個性である。
道後温泉は単独でも楽しめるが、松山市街の観光と組み合わせると旅行全体の満足度が上がりやすい。なかでも定番が松山城だ。標高約132メートルの勝山に築かれた城で、ロープウェイまたはリフトで山頂近くまで上がれるため、体力に応じて選べる。道後と松山城は、市内を走る伊予鉄道の路面電車(市内電車)で結ばれており、温泉街にこもらず半日は市街観光、半日は道後で過ごすような組み方がしやすい。
| 目的 | 主な行き先 | 過ごし方の目安 |
|---|---|---|
| 入浴 | 本館・飛鳥乃湯泉・椿の湯 | 本館を軸に、もう一か所を加えて入り分ける |
| 建築・文化財 | 道後温泉本館・又新殿・坊っちゃんの間 | 入浴コースや観覧で建物を見る |
| 街歩き・坊っちゃん文化 | ハイカラ通り・放生園の足湯・坊っちゃん列車 | 入浴の前後に温泉街を歩く |
| 松山観光 | 松山城 | 路面電車で移動し、半日かけて城を回る |
1泊2日なら、到着日に道後周辺を歩いて本館や飛鳥乃湯泉で湯に入り、翌日に松山城や市街地を回る流れが分かりやすい。道後は街の一角にあるため、都市観光とのつなぎやすさが大きな利点である。道後の宿や日帰り入浴施設を探すなら、地域や予算で絞り込めるよう施設一覧や検索ページを用意している。
道後温泉の玄関口は、伊予鉄道の路面電車の終点・道後温泉駅だ。松山空港からは道後温泉駅まで直通のリムジンバスがあり、所要はおよそ40分が目安とされる。乗り換えを避けたい場合に分かりやすい経路だ。JR松山駅前や松山市駅からは路面電車で道後温泉駅に向かう経路があり、JR松山駅前からは所要およそ25分が目安とされる。地方の温泉地としてはアクセスの安心感がある。
道後温泉駅から本館・飛鳥乃湯泉・椿の湯までは徒歩圏で、温泉街の見どころは駅と本館を中心にまとまっているため、現地は徒歩中心で動ける。重い荷物を持って街歩きをするより、先に宿へ預けてから回るほうが快適だ。松山城まで足をのばす場合も路面電車が使えるので、道後を主役にするか松山市内観光を含めて周遊するかを先に決めておくと、滞在時間の配分に迷いにくい。
入浴できます。道後温泉本館は2019年1月から営業を続けながら段階的に保存修理工事を進め、2024年7月11日に全館で営業を再開しました。ただし工事や設備の状況、入浴コースの取り扱いは時期によって変わることがあるため、訪問前に道後温泉公式サイトで最新の状況を確認することをおすすめします。
入る浴室(神の湯か霊の湯か)と、休憩室や個室を使うかどうかで選びます。手軽に入りたいなら神の湯の階下、入浴後に休憩したいなら二階席、落ち着いて過ごしたいなら霊の湯の二階席や三階個室が目安です。料金や所要時間は変わることがあるため、最新は公式で確認してください。
本館は明治27年築・重要文化財の現役公衆浴場、飛鳥乃湯泉は2017年開業の新しい別館で大浴場・露天・個室・家族風呂があり、椿の湯は地元向けの「市民の湯」で手頃に入れます。いずれも同じ道後の源泉を使うため、本館を軸にもう一か所を加えて入り分けるのが分かりやすい組み方です。
松山空港から道後温泉駅まで直通のリムジンバスがあり、所要はおよそ40分が目安です。乗り換えを避けたい場合に分かりやすい経路です。JR松山駅前や松山市駅からは路面電車(市内電車)で道後温泉駅へ向かう経路もあります。
楽しめます。道後温泉本館で湯に入り、ハイカラ通りを歩いて放生園の足湯やからくり時計を見るだけでも道後らしさは味わえます。本館に加えて飛鳥乃湯泉や椿の湯にも入りたい場合や、松山城まで含めたい場合は、移動時間を見込んで余裕を持たせると無理がありません。
道後温泉は、明治27年築・国指定重要文化財の道後温泉本館を中心に、飛鳥乃湯泉・椿の湯という性格の異なる公衆浴場が徒歩圏に並ぶ、愛媛県松山市の名湯である。湯はアルカリ性単純温泉でやわらかく入りやすく、ハイカラ通りの街歩きや坊っちゃん文化、松山城などの市街観光が徒歩や路面電車の範囲に重なる。松山空港や松山駅からのアクセスもよく、日帰りでも宿泊でも組み立てやすい。
初めて訪れるなら、まず道後温泉本館で入浴コースを選んで湯に入り、ハイカラ通りや放生園を歩き、時間に応じて飛鳥乃湯泉や松山城を足すとよい。温泉と歴史、街歩きを一度に楽しみたい旅行者にとって、選びやすい目的地である。本館の工事や営業の状況は変わることがあるため、最新情報は公式サイトで確認してから出かけてほしい。