
香川県
Vol.1
2025/9/27-28 香川サウナ旅
「ゴールデンタイム高松」の体験談
周辺のビルから丸見えの外気浴
📅2025/9/2711:00
週末サウナ旅を始めてから人生がとても充実している。なぜなら、人間としての「生」を実感しているからだ。
現代社会の人たちは実体験に乏しい。何かあればネットに情報を求め、ネットの世界に入り浸る。すぐに情報にアクセスできるので、経験しなくても知った気になれる。小生は、そのような人生はクソだと思っている。やはり、常に人間らしい経験をして「生」を感じるべきなのだ。そういう意味では、サウナは素晴らしい。心拍数を上げて大量の汗を出し、そうかと思えは冷たい水風呂に入って生命の危機を感じる。その後訪れる最高の整いに酔いしれる。サウナに入っていると「ああ、生きてる」と実感できるのだ。
今週のサウナ旅の舞台は、香川県である。「ゴールデンタイム高松」というサウナの存在は、以前から知っていた。高松市(四国一の繁華街)の中心に位置し、100℃を超えるサウナと8℃の水風呂があり、他にも、地下から湧出している源泉掛け流しの温泉や、セルフロウリュ可能なサウナもある。そして、周辺のビルやホテルから丸見えの外気浴を楽しむことができ、これを「王様の外気浴」と呼ぶ。少し変態的な要素を感じるが、サウナに関しては四国トップレベルなのは間違いない。
午前11時。近くの駐車場に車をとめ、エレベーターに乗って受付フロアまで行く。券売機で2時間コースのチケットとアロマ水を購入した。なぜ、受付でアロマ水を買うのか?「ゴールデンタイム高松」では、セルフロウリュで使うアロマ水がいくつか販売されており、好みのものを500円で購入することができる。セルフロウリュができる施設は多いが、好みのアロマ水をチョイスできるのは珍しい。
受付と同じフロアにあるロッカーに移動すると、何やら聞き覚えのあるBGMが流れている。間違いない。ドラマ「サ道」のBGMだ。まさかと思って音のする方に行ってみると、ロッカーのテレビで「サ道」が流れている。近くのスタッフに「すみません、これはずっと流れているのですか?」と聞いてみた。すると「はい。営業中はエンドレス流れています」と返ってきた。小生はこれまで数々のサウナ施設に行ってきたが、源泉掛け流しに加えて「サ道」まで掛け流している施設は初めてである。まだサウナに入っていないのに、ハイテンションになってしまった。
ロッカーで紙パンツを履き、エレベーターで上階へ移動する。脱衣所で裸になり、いよいよ四国最高級のサウナにお邪魔しようではないか。浴室に入ると、アウフグースができるメインサウナの横に水風呂があり、源泉掛け流しの温泉、白湯が並んでいる。導線は完璧だ。その奥に洗い場があり、洗い場と向かい合う形でセルフロウリュができるサウナと薬草サウナが並んでいる。
まずは身を清めて源泉掛け流しの温泉に入る。説明書きをみると「源泉かけ流しラドン天然温泉」とあり、温度、含有成分の質・量などから医療効果が期待できる「療養泉」で、ラジウム温泉ともいわれているそう。日本には天然温泉は多いが、「療養泉」に指定されている温泉に入れる機会はそんなにない。実際に入ってみると、有馬温泉の金泉と似たような匂いがする。硫黄というか鉄のような匂いがする。温度は38℃くらいでとても気持ちいい。全身の力抜けていくのがわかる。10分ほど浸かっていると、身体がポカポカしてきたのでメインサウナに入ることにした。
「ゴールデンタイム高松」のメインサウナは、サウナーの間でも人気のアウフグースイベント(地獄ロウリュ)が行われていることもあり非常に広い。30人は入れそうだ。その室内に、Metos製のikiストーブが2台置かれており、温度計は105℃を指している。105℃のサウナでアウフグースをしたら、とんでもない熱さになるのだろうなと想像しながら汗を流した。10分ほど自分と向き合い、限界を迎えたので汗を流して8℃の水風呂に入る。水が柔らかくとても気持ちい。地下水か?水風呂の説明を読むと「極上の水風呂」と書かれている。源泉掛け流しの温泉を濾過して透明にしているそうだ。なるほど、水道水とは違うまろやかさがあるはずだ。とはいえ、8℃の水風呂に長く浸かることはできない。しっかり冷却できたので外気浴に行くことにしよう。
「ゴールデンタイム高松」の大浴場は、雑居ビルの7階に位置している。そして、その7階のベランダにリクライニングチェアが置かれており、外気浴ができるようになっている。ベランダへの通路口に「王様の外気浴」と書かれた紙が貼ってある。一体、どんな景色が広がっているのだろうか。
一歩外に出て驚いた。7階なので周囲の景色もよく見えて非常に開放的であるが、裏を返せば周囲のビルやホテルから丸見えなのである。「これは大丈夫か?」と一瞬思ったが、激アツのサウナと水風呂をやった後にそんなことを気にする余裕はない。チェアに腰掛け、最高の整いタイムが始まる。あまりの開放感と気持ちよさに「別に見られてもいいや」という気分になってくる。おそらく「ゴールデンタイム高松」を訪れた人は、同じ気持ちになっているのではないだろうか。他にも数名のお客さんがいたが、誰もそんなことは気にしていない。
2セット目は、セルフロウリュができるサウナに移動した。メインサウナとは違い、6人ほどが座れる小さな空間で、中央にMetos製のストーブが鎮座している。積まれたストーンの上にアロマ水をかけられるようになっている。照明は暗く、テレビはない。こういうサウナでは、徹底的に自分と向き合うことができるので好きだ。幸いなことに、利用客がほとんどいないので貸切である。しばらく汗を流してロウリュをすることにした。受付で購入したグリーンバーチのアロマを水に含ませ、サウナストーンにかける。即座に大量の蒸気と香りが室内に充満する。何も思考できなくなるレベルの熱さだ。生命の危機を感じるが、これが生きているということだ。
限界を迎えたので水風呂に移動する。地下水 & シングルの水風呂が熱った体を一気に冷やしてくれる。冷却が完了したら、王様の外気浴に移動する。再び、周囲のビルから「丸見え」のとてつもない開放感を味わいながらリラックスする。とてつもなく気持ちいい。
結局この日は、合計4セットのサウナ・水風呂・外気浴を楽しんだ。自宅から1時間でアクセス可能な場所に、こんな最高なサウナがあるとは。すごいぞ!ゴールデンタイム高松。なぜもっと早く来なかったのだろうと後悔した。四国には、まだまだ素晴らしいサウナがたくさんある。香川県だけでも、他にも数箇所リストアップしている。関西方面に旅に出るのもいいが、四国を開拓するのも面白そうだ。そんなことを考えながら、次の目的地に向かって車を走らせた。