
2025/9/19-21 京都・岐阜サウナ旅
Vol.2
「白山湯 六条店」の体験談
京都の極上水風呂(地下水掛け流し)
📅2025/9/2010:00
🔥 サウナ室 100℃
❄️ 水風呂 18℃
店近くの駐車場に車をとめ、入り口までやってきた。歴史を感じさせる店構えである。店の看板に「天然名水」を書いているあたりが、水質の良さに対する自信の表れだろう。この辺りの地下一帯には、どのような水脈が広がっているのだろう。小生もいつかサウナを作るときに、できれば地下水掛け流しの水風呂にしたい。なんて想像しながら入り口のドアを開けた。
店に入って靴箱の鍵をかけ、受付に入浴料金を支払った。レンタルタオルもできるようで手ぶらの小生には非常にありがたい。浴場に行くとすでに多くの人で賑わっている。しかし、中は非常に広く、名水を贅沢に使った浴槽がいくつもある。特に目を引いたのは水風呂だ。ライオンの噴射口が2箇所あり、ものすごい勢いで水が出てきている。水風呂に入っている人が、その水を手ですくって飲んでいる。こんな贅沢があるだろうか。今すぐにでも水風呂に入りたい気分だったが、ここはマナー通りに身を清めよう。といっても、すでに「SPA&HOTEL水春 松井山手」で朝風呂に入っていたため、お湯のシャワーで身体を流してサウナに向かった。
サウナ室に入ると一気に熱気に包まれる。2段構成になっていて真っ赤なマットが置かれている。満室に近い状態だったが、運よく上段の端に座ることができた。周囲を見てみるとほとんどが地元の常連客のようだ。上半身に刺青が入っている人が一人、全身(顔以外の全て)に刺青が入っている人が一人いる。若干の恐怖を覚えたが、彼らが威張る様子はなく目を瞑り、じっくりと汗を流している。なかなか絵になるではないか。サウナは、赤外線ヒーターを使った電気式で温度設定は100℃を超えている。ただ、湿度管理がされているようで快適に汗をかくことができた。しばらく瞑想状態で汗を流し、いよいよ限界が迫ってきたので水風呂に行くことにした。
幸運なことに小生が水風呂に入るときは貸切だった。なので遠慮なくライオンの噴射口の下に陣取り、掛け流しの地下水を頭から浴びた。温度は18℃くらいで長く入れるような感覚だ。水質は非常にまろやかで、水風呂ではあるが非常にリラックスができる天然水ならではの感覚だった。しばらく人も来なかったので1分ほど滝行をして、最後に掛け流しの水を飲んで外気浴に向かった。
「白山湯 六条店」は、銭湯ではあるが外気浴スペースも充実している。リクライニングチェアに寝転がり、京都の空を眺める。すでに気候は秋で、涼しい風が肌に当たって気持ちいい。地下水の水風呂ならではの爽快感と肌触りのまろやかさに「これだよ。小生が求めていたのは。」と思わず呟いてしまう。隣に小生と同じようなサウナ旅をしているであろう男性がいたが、随分と長く別世界に行っているようで完全に意識を失っている。それくらいのパワーがここの水風呂にはある。
2セット目のサウナに行くと、刺青の男二人ともまだ座っていた。鬼のような形相で腕を組み、滝のように汗を流している。修行としてサウナに入っているのだろうかと思うほど、異様なオーラに包まれている。目が合うと殺されそうだったので、極力彼らの方は見ないようにした。代わりにテレビを見ることにした。メジャーリーグのロサンゼルスドジャースの試合が中継されており、カーショー投手が登板していた。引退前の本拠地ラスト登板のようで、現地はかなり盛り上がっている。中継を見ながら、かなりいい汗をかいてきた。同時に、心拍数もどんどん上がっていく。そろそろ限界が近づいてきたのでサウナを出ることにした。刺青の二人もいなくなっていた。
汗を流して水風呂に向かうと先客が2名いた。刺青の二人である。彼らは、水風呂の両端に陣取っており、中央が見事に空いている。ここに入るしかないのか。もう一度サウナに戻ってタイミングをずらそうかとも考えたが、プロのサウナーである以上、しょーもない理由で自分のペースを乱すことは万死に値する。目を合わせずに刺青の二人の中央に入った。誰もお前など見ていない。爽快感と緊張感のタブルパンチでこれまで味わったことのない感覚だった。水質のいい水風呂に身体は喜んでいるが、精神的には張り詰めた何かを感じている。早く出てほしい。いつまで入っているのだ。まあ、あれだけ長い間サウナに入っていたら冷却にも時間がかかるかと思っていたら次の客がきた。2人は出る気配がないので、上半身に刺青が入っている人の真上にある噴射口の水をすくって飲み干し、先に出てやることにした。
十分に水質のいい水風呂を堪能できたことと、刺青の人の緊張感に耐えきれず、2セットで朝サウナを終了することにした。

偶然見つけた近くの定食屋「Tatsu-ya」の豚肩ロースの照り焼き定食。

駐車場の近くにあった「カフェワールド新町店」で🇧🇷コーヒーとホットケーキ休憩
「白山湯 六条店」を出てから街歩きをしつつ、ランチを食べれそうな店を探した。できれば、定食屋がベストだ。しばらく路地を歩いて大通りに出たとき、一軒の店を見つけた。「Tatsu-ya」という居酒屋で昼間はランチを提供しているようだ。お手頃な価格で美味しそうな定食が食べられる。外から見た感じ、カウンター席もあったのでここで昼食を食べることにした。
店に入りカウンター席に腰掛けメニューを見る。油淋鶏や鰻丼などのサウナ後には堪らないメニューが並ぶ。その中から、豚肩ロースの照り焼き定食を注文することにした。サウナの後ということもあり「照り焼き」というフレーズに魅了された。料理が運ばれてきたが、かなりのボリュームだ。これを1000円以下で食べられるなんてコスパが良すぎないか?肝心の味だが、絶品である。一気に全て食べ切った。サウナで消費したエネルギーが充填されていくのがわかる。
京都の路地を歩くと、個人経営のお店が非常に多い。今回は「Tatsu-ya」を訪問したが、おそらく他にも美味しいお店がたくさんあるのだろう。次回、京都銭湯サウナ旅をしながら、美味しいサウナ飯を探すグルメ旅もしてみようか。そんな楽しい想像をさせてくれる。
さて、お腹いっぱいになったところで次の目的地を決めよう。今日は土曜日なのであと1泊できる。喫茶店でゆっくりコーヒーでも飲みながら、次の目的地を決めようか。駐車場近くまで戻ると、「Cafe World」という看板が目に入った。店内はレトロな雰囲気で、世界中のコーヒー豆を楽しめるお店のようだ。幸いなことに混雑している様子もない。店に入りブレンドコーヒーとホットケーキを注文した。
コーヒーを飲みながらGoogle Mapで現在地を確認する。京都でもう一泊してもいいかなと思っていたが、地図を見ていると「あの場所」が目に入った。せっかく京都まで来たのなら、車で2時間で行ける距離に「あの場所」はある。あの場所とは「岐阜県」のことである。2週間前のサウナの聖地巡礼旅にて、小生が日本一のサウナだと感動した「大垣サウナ」が岐阜県にはある。さらに、大垣から車で30分ほど移動した各務原市には「恵みの湯」という極上のスーパー銭湯がある。この2つの施設に行ってみたい。いや、行こうではないか。単身のサウナ旅に障壁はない。行きたいと思った場所にすぐに行ける。この自由度の高さを常習的に味わうと、誰かと旅行するのが困難になるのだが。
コーヒーを味わいながら、プランを具体的なものにしていく。今日はホテルも安い各務原市内に泊まり「恵みの湯」を堪能しよか。そして、明日の朝から大垣サウナに行き、昼食を食べて昼寝でもして帰ろうか。完璧なプランではないか。そうと決まればホテルの予約だ。幸いなことに、各務原市内のビジネスホテルが空いていたので即座に予約を済ませた。さて、寝床が決まれば後は何もすることはない。「恵みの湯」に行き、最高に気持ちいいサウナに入り、美味しい食事を食べて寝るだけだ。今日も最高の一日になることを確信し、岐阜県に向かって出発した。
つづく。