
2025/9/12-15 大阪・奈良・和歌山サウナ旅
Vol.3
「古民家銭湯 高野口乃湯」に行ってきた
Harvia製ikiサウナと地下水の水風呂
📅2025/9/1320:00
🔥 サウナ室 95℃
❄️ 水風呂 15℃
予定調和な人生はつまらない。
旅も同じだ。ノープランだからこそ面白い。自由に行き先を決めれる。ハプニングがある。思わぬ出会いがある。それが一生物の経験になることがあるのだ。
「古民家銭湯 高野口乃湯」との出会いも、まさに偶然がもたらしたものだった。奈良県御所市の「御所宝湯」で最高に整った小生は、旅を続けたいという欲望に素直に従った。和歌山県紀の川市にあるホテルを予約し、15時ジャストにチェックインを済ます。午前中の疲れを取るために30分昼寝をした。非常にスッキリとした目覚めと同時に、サウナへのモチベーションが湧いてくる。
「古民家銭湯 高野口乃湯」については、事前に下調べをしていた。最も惹かれたポイントは、水風呂が地下水であることだ。温度も15℃で、一番気持ちいい温度で管理されている。サウナについても、Harvia製のikiストーブで30分ごとの自動ロウリュがあり、スタッフによるロウリュも定期的に開催されているとのこと。さらには、専用の外気浴スペースまである。地域の銭湯でここまで設備が整っている所は珍しい。大きな期待を胸に、目的地まで車を走らせた。
「高野口駅」近くの専用駐車場に車を止め、路地を歩いて銭湯に向かう。3分ほど歩くと、「古民家銭湯 高野口乃湯」が見えてきた。外観は、老舗の銭湯のような雰囲気だ。中に入ると、古き良き雰囲気を残しつつも、とても綺麗でいい匂いが漂っている。元々玄関だった場所に靴箱が配置され、その奥に券売機と受付がある。入浴券を購入して、脱衣所に向かった。脱衣所内も非常に綺麗で、清掃が行き届いている。レトロさを感じるロッカーも銭湯の魅力の一つだ。秒速で服を脱ぎ、浴場に入った。
浴場のレイアウトは、内湯・露天・外気浴の3つのエリアで構成されている。内湯の浴槽の奥側にサウナがあり、露天エリアに水風呂とジャグジーバスがある。一通りの導線を確認し終えた後は、いつも通りの身を清める儀式を済ませ、内湯の浴槽で体を温める。驚いたことに、この施設には炭酸泉もある。水風呂以外にも地下水を使っているので、滑らかな湯質に炭酸の気持ちよさが加わり、しばらくぼーっとしていた。
身体が温まってきたのでサウナに入る。定員5名ほどの小さなサウナだが、そこには立派なikiストーブが鎮座している。アロマ水の香りなのか、桜のようないい香りが漂っている。温度は95℃で非常に熱い。熱いが、湿度が高いので気持ちよさもある。「いいサウナだな」と思った。一気に汗が吹き出してくる。しばらくすると自動ロウリュが行われ、室内はこれまで以上の熱気に包まれる。1セット目から身体の芯から温めることができた。この後に待つのは、天然地下水の水風呂だ。
サウナでかいた汗を流し、露天エリアの水風呂に向かう。3名ほど入れるスペースではあるが、水深120cmくらいの深さがある。地下から汲み上げた天然水が、小生の身体を優しく迎え入れる。水道水では味わえない滑らかな質感。その証拠に、15℃という温度でありながら、何分も入り続けることができる。水道水ならば、肌を刺すような感覚がありここまで長居することはできない。それに、肌がスベスベになっている。ミネラル豊富な水に浸かり、肌が喜んでいる証拠だ。爽快感も全く違う。
水風呂を出た後に外気浴スペースに向かう。専用のチェアが6台ほど並んでいて、蚊取り線香も焚いてくれている。なんという気遣いか。線香のいい香りが、さらなるリラックス状態へと導いてくれる。水風呂で冷えた身体が、徐々に体温を戻しにかかり、その時に極上の整いがやってくる。「本当にいい銭湯だなぁ」と思いながら、サウナを楽しめることに感謝する。「この後、何を食べようかな」なんて考えながら外気浴を楽しんだ。その後、サウナと水風呂を追加で2セット。これまでの人生でもトップクラスに整った。
帰り際、人もいなかったので受付のスタッフと会話する機会に恵まれた。まず小生が「いやぁ、サウナと水風呂が最高に気持ちよかったです。感動しました。。」とお礼を伝える。すると、スタッフも嬉しくなったのか「ありがとうございます。ここは、天然の地下水を引いているので、水道水とは違った質感があります。それに、水風呂もスペースが取れない分、深くしています。やっぱり、水風呂は深さも大事じゃないですか。天然地下水でここまでの深さがある施設は、珍しいと思いますよ」と。確かにそうだ。そこで、以前から気になっていた疑問をぶつけてみることにした。「サウナを作るときに水風呂が重要になると思うんですけど、質のいい地下水が眠っていることをどのようにして調査したのですか?」と聞いてみた。「実はですね...」という感じで、15分ほどサウナ談義を楽しんだ。
すっかりこの銭湯が気に入ってしまった。できることなら、明日もう一度来たい。いや、来る。自由なノープラン旅なんだから、いつでも来れるじゃないか。スタッフに「明日、もう一回きます」と告げた。「ありがとうございます。ちなみに、朝は人も少ないですしおすすめです。朝は、夜とは違った整いも得ることができますし」と教えてくれた。その通りだ。朝のサウナは、夜のサウナとは全く違う感覚を得ることができる。このスタッフも相当なサウナ好きだなと思った。
素晴らしい施設に出会えたことに感謝し、宿泊先のホテルに戻った。明日のプランを考える。「古民家銭湯 高野口乃湯」の開店時間は午前10時。早起きの小生には少し遅い。ならば、早朝に観光をして、その流れで朝サウナにしよう。どこに行くか?和歌山といえば世界遺産「高野山」に行くしかない。金剛峯寺と奥の院は以前から行きたいと思っていた場所でもある。高野山で精神を清め、サウナで身を清める。明日も最高の一日になりそうだ。そんなことを思いながら、いつの間にか深い眠りに落ちていた。
つづく。