二ノ丸温泉
Vol.4
和歌山県
2026/3/28-29 兵庫・和歌山サウナ旅

二ノ丸温泉の体験談

滝の音に包まれる、山の中のフィンランドサウナ

📅2026/3/2912:00
「有田川温泉 光の湯」で温冷交代浴と備長炭サウナを堪能して施設を出たが、まだ10時だった。 少し様子を見に行こう。そう思って車を走らせたのだが、小生にはよくあることで、気がつけば受付で入浴料金を支払っている。「ちょっと見に行くだけ」で終わったためしがない。 有田市から細い山道を登っていくと、道中に「二の丸温泉」の案内板が見える。しばらく走ると、木々の間に特徴的なログハウスが姿を現した。駐車場も比較的空いているので、利用客はそれほど多くなさそうだ。 車を降りた刹那、滝の音が耳に飛び込んできた。目の前には山田川の清流が流れ、自然の音が施設全体にこだましている。美味しい空気を吸い込みながら、しばらく滝の音に耳を澄ませていた。自然の音というものは、それだけで人間に癒しを与えてくれる。 すると、滝の方向から賑やかな声が聞こえてくる。「二の丸温泉」はアウトドアサウナも併設しており、薪ストーブで熱した「瀧のサウナ小屋」から目の前の滝壺に飛び込むという豪快なスタイルが楽しめるらしい。あの声は、まさに滝壺に飛び込んだ歓声だろう。小生は今回大浴場を利用するが、機会があればプライベートサウナも試してみたいものだ。 施設は3階建てで、1階が大浴場、2階が受付・貴重品ロッカー・レストラン、3階が休憩ラウンジという構成になっている。受付を済ませて1階まで降り、着替えを済ませて大浴場に入った。 浴槽が一つだけのシンプルな温泉である。pH10.0のアルカリ性単純温泉で、肌がすべすべになる泉質だ。まさかこれだけではないだろう?——そう、これだけではない。外階段を降りて地下に行くと、コンクリート打ちっぱなしの空間の中に、サウナ、水風呂、外気浴スペースが広がっている。眼前には森。滝の音が常に聞こえてくる。まさに自然の中でアウトドアな気分にさせられる空間だ。 サウナはフィンランド式で、100℃の熱がパワフルに迫ってくる。水風呂は温泉水をチラーで冷却して15℃で提供しているとのことで、温泉水ならではのまろやかな肌触りが期待できる。ただし施設の規模的に、多くの利用客を捌けるキャパはないだろうと思った。空いている時間帯に来るのがいいだろう。 1セット目。フィンランドサウナに入る。 100℃のパワフルな熱が全身を包み込む。3段構成の室内にしっかりとした熱量が行き渡っている。サウナ室内の香りが心地よく、先ほどの「光の湯」の備長炭サウナとはまた違った質感の熱だ。じっくりと身体を温めて、水風呂に向かう。 温泉水を冷却した15℃の水風呂に全身を沈めた。5人ほどが入れるスペースで、やはり温泉水は柔らかい。水道水のような角がなく、冷たさの中にどこかやさしさがある。先ほどの「光の湯」で有田川伏流水の水風呂を体験しているので、今日は天然水づくしの贅沢な一日だ。 外気浴スペースに出ると、目の前に広がる森の景色が出迎えてくれる。チェアに腰掛け、自然の音を聞きながら美味しい空気を胸いっぱいに吸い込む。滝の音、鳥の声、風が木々を揺らす音。スーパー銭湯ではなかなか味わえない外気浴がここにはある。しばらくぼーっとその景色を眺めていた。 2セット目も同じ流れでサウナから水風呂、外気浴を楽しんだ。 ハシゴの2軒目なので2セットで十分だ。身体は完全に仕上がっている。
施設3Fの休憩スペース・ラウンジ
施設3Fの休憩スペース・ラウンジ
施設内のレストラン
施設内のレストラン
サウナ後の昼食
サウナ後の昼食
着替えを済ませて3階のラウンジに上がり、しばらくリラックスした後にレストランへ向かった。すると、アウトドアサウナを利用したであろう団体客が施設のスタッフに「アロマは何の香りですか?」と熱心に質問している。スタッフも「ブレンドしてまして、1つは白樺で……」と丁寧に答えている。サウナ好き同士の会話というのは、傍から聞いていても興味をそそられるものだ。しばらくすると注文した鶏の唐揚げが運ばれてきたので、美味しくいただいた。 まだ12時くらいなので時間には余裕がある。夜まで時間を潰してもう一軒訪問してもいいと思ったが、すでに十分な満足感に包まれている。これで旅を終わりにして帰路に着くことにした。 湯浅町から高速道路に乗り込み、一気に四国を目指す。 衝動的に家を飛び出したのは、昨日の朝だった。行き先もその場で決めるスタイルの旅だったが、目的がしっかりしていればいつでも最高の体験ができることを、今回も実感した。小生は常に日本中の温泉・サウナ施設を調べている。仮にルーレットで行き先を決めたとしても、どこかしらにチェック済みの施設がヒットするのだ。だから無計画で衝動的な旅でも、行き先に困ることはない。 明石海峡大橋を眺めながら朝サウナを楽しんだ「SPA専 太平のゆ」。宮殿のようなホテルで白浜の海に沈む夕日を眺めた「ホテル川久」。備長炭サウナと人生最高の温冷交代浴に出会った「有田川温泉 光の湯」。そして、滝の音に包まれながら森の中でサウナを楽しんだ「二の丸温泉」。たった2日間で、4つの素晴らしい施設に出会うことができた。 今後も予定のない週末は衝動的に家を飛び出し、その先で出会える最高の体験を楽しみにしよう。 そのための準備は、常に進めている。
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