
Vol.1
2025/11/8-9 兵庫サウナ旅
「三田天然温泉 寿ノ湯」を訪問
温泉・サウナ・水風呂・空間すべてが極上
📅2025/11/810:00
天然温泉にゆっくりと身を沈め、サウナで汗をかき、水風呂で身体を冷やし、外気浴のチェアで極上のリラックスの時間を過ごす。このサイクルを繰り返していると、日常生活で生じる邪念や、それまでにあった嫌なことなど、本当にどうでもよくなる。そして、施設を出る頃には、綺麗さっぱり忘れてしまっている。残っているのは、最高に気持ちいい感覚と、前向きな気持ちだ。毎日サウナにいくと、毎日この感覚を味わうことができる。
よく「毎日サウナに入って飽きないのか」「毎週のように旅をしてお金は大丈夫なの?」と言われるが、大きなお世話である。大丈夫だからやっているのだ。それに、金銭的な観点でサウナを考えていない。上記で述べたように、サウナには、後ろ向きな人生を前向きに変換する力があるのだ。日本のスーパー銭湯だと1000円くらいでこの素晴らしい感覚を得ることができるのだから、毎日行っても安いものだ。誰がなんと言おうとも、引き続き毎日サウナに入るつもりだ。
さて、今週もサウナ旅が始まる。
土曜日の朝、最高の目覚めのあと、いつも通り朝散歩と朝食を済ませて車に乗り込んだ。朝日を浴びながら淡路島を疾走し、目的地である三田市まで車を走らせた。
事前の調査で、兵庫県三田市にある2つの施設に注目した。一つ目は、これから行く「三田天然温泉 寿ノ湯(ことぶきのゆ)」。もう一つは、「天然湧湯 吟湯 湯治聚落(ぎんとう とうじしゅうらく)」という施設である。どちらの施設も良質な天然温泉が湧出しており、サウナや水風呂、露天風呂を含めた質も高い施設だ。
11時ごろに「三田天然温泉 寿ノ湯」に到着した。受付をすませて、大浴場に向かう。長い通路を進み、突き当たりに男性ロッカーがあった。ロッカールームは非常に広い。いい施設の特徴だ。ロッカーが狭い施設では、他の利用者と密着状態になりストレスを感じる。男同士で肌と肌が触れ合っても気持ち悪さを感じるだけで、何も嬉しくない。広いロッカーなら、このような心配がないので快適だ。
ロッカーの広さに比例するように、大浴場も広かった。スペースが余っているほど広い。午前中ということもあり、利用客も少ないようだ。
まずは身を清め、内湯のジェットバスで身体を温める。檜風呂のように木で作られた浴槽だ。お湯は常にオーバーフローしており、水質も非常にクリアだ。この時点で、かなりいい施設だなと思った。内湯で身体を温めた後、露天風呂に移動した。露天エリアもスペースを贅沢に使い、天然温泉の広い石風呂、1人で利用できる壺風呂(こちらも天然温泉)が複数、高濃度炭酸泉、バレルサウナ、水風呂と申し分ないレイアウトである。サウナは後で存分に堪能するつもりなので、天然温泉の石風呂にゆっくりと入った。
茶褐色の天然温泉が贅沢に使われており、柔らかい温泉が身体をじっくり包み込んでくれる。お湯を手で救って顔に当ててみる。塩泉ということもあり、塩の風味を感じる。塩泉は、保温効果が抜群で湯冷めしにくいと言われている。また、塩の殺菌作用により、切傷、やけど、慢性皮膚病にも効能があるため「傷の湯」とも呼ばれているそうだ。肌寒い秋風が、温泉浴をより一層気持ち良いものにしてくれる。寒い露天風呂で温かい温泉に入った時の安心感は、言葉では言い表せないものがある。しばらく、天然温泉を堪能し、いよいよサウナに入ることにした。
「三田天然温泉 寿ノ湯」には、3つのサウナがある。1つ目は、内湯のドライサウナだ。ストーンタイプのサウナで、テレビを見ながら入ることができる。2つ目は、塩サウナだ。こちらはロッキーサウナになっていて、ロウリュが行われる。3つ目が、露天エリアにあるバレルサウナだ。水風呂は、内湯と露天風呂に1つずつ用意されている。スーパー銭湯で、ここまでサウナと水風呂が充実している施設は珍しい。天然温泉だけでなく、サウナにもこだわりを持っていることがわかる。
サウナ浴は、ドライサウナ→バレルサウナ→塩サウナの順で楽しんだ。ドライサウナでは、テレビを見ながらじっくり汗を流した。小生以外の利用客がいなかったので、空間を贅沢に使い、ストレッチをしながらサウナ浴をした。最近始めた新たな取り組みとして、人が少ない時は、サウナの中でストレッチをするようにしている。その方が、効率的に汗をかくことができるし、身体が温まっているので柔軟性も向上する。地元のサウナでやっている人がいたので、参考にさせてもらった。
2セット目はバレルサウナ。6〜8人くらいが入れる広さでセルフロウリュができる。空間が狭いので、サウナストーンから発せられる蒸気が素早く巡り、湿度の高い空間で大量の汗を流した。バレルサウナは人気があるのか、ほぼ満員状態だった。これは、小生にとってあまり好ましい状況ではない。できれば、スペースに余裕のある空間でサウナ浴をしたいと思っているからだ。不運なことに、小生の横に座っていた人が密着しそうなレベルで身を寄せてきており、しかも繰り返し音を立てて汗を飛ばし、臭い吐息を絶えず吐き続けるマナーの悪い客だった。バレルサウナ自体は素晴らしいが、2セット目は不完全燃焼だった。
3セット目は、塩サウナで締めた。このセットは、最高だった。60℃という温度設定が身体に優しく、時間をかけてゆっくりと汗をかくことができる。途中から塩を身体に塗り込み、ミネラルを皮膚から吸収させる。血液の循環がどんどんよくなり、次第に脈拍が上がってくる。60℃という温度であっても、長い時間入っていればかなり身体は温まる。汗を流し、水風呂に直行した。
「三田天然温泉 寿ノ湯」は、水風呂も素晴らしかった。内湯の水風呂は、常に水がオーバーフローしている掛け流し方式で清潔感があり、水温も16℃前後と理想的な温度だった。さらに十分な広さがあり、身体を伸ばしてリラックスして水風呂に入ることができた。もう一つの露天の水風呂はかなり冷たく、おそらく11℃くらいの温度設定ではないかと思う。それに深さもあり、サウナで熱した身体を一気に冷却することができた。複数の水風呂を用意し、それぞれ違う温度で運用しているあたりも、サウナにこだわりを持っている施設ならではだ。

絶品「和御膳」に舌鼓

館内の様子
朝から天然温泉とサウナを楽しみ、最高の気分で大浴場をでた。食事をしようとレストランへの通路を歩いていると、一枚のチラシが目に入った。そこには「併設されているフィットネスジムの会員になると大浴場が無料で使えます」とのこと。何ということか。このクオリティの温泉施設をフィットネスジムの月額会員価格で使えるとは。恐るべし。一瞬、本気で三田市に移住しようかと考えたほどだ。「兵庫県三田市に住む人は幸せだな〜」と思いながら、レストランに入った。
レストランでは、日本料理を贅沢に堪能できる「和御膳」を注文した。写真の見た目で想像がつくと思うが、味も絶品だった。最高に幸せな気分に包まれる。小生の横のテーブルで食事をしていた老夫婦は、昼間からビールを飲んでいる。二人で乾杯して「最高やな」と笑い合っている。何とも微笑ましい。さらに視野を広げてみると、小生と同じように朝から天然温泉とサウナを堪能した人たちが食事をしていたが、皆幸せそうな顔で美味しそうにご飯を食べていた。人間であることの喜びを実感している顔だ。おそらく、小生も同じような顔をしていることだろう。
朝から最高の時間を過ごせたことに感謝しながら、次の目的地に向かって車を走らせた。
ナトリウム・カルシウム‐塩化物泉(高張性・中性・低温泉)。湯ざわりは塩の膜感があり保温性が高い。強塩の「強塩苦味泉」や内湯・壺湯に浸かり分けると、汗の抜けと温まりが段階的に深まる。入浴後は湯冷めしにくく、芯からほぐれる実感が続く。
塩サウナ対流式ストーブ(サウナストーン)8人
塩をのせ、やわらかな湿熱でじっくり温める。刺激は控えめだが、発汗後の肌はすべすべ。高温サウナの合間に挟むと、負荷を抑えて代謝が続く。
ドライサウナ対流式ストーブ(サウナストーン)12人
フィンランド式のドライサウナ。サウナストーンから発せられる柔らかな熱が心地よく、室内の空間も座面が広くてリラックスしてサウナ浴を楽しむことができる。テレビあり。
ドライサウナ対流式ストーブ(サウナストーン)8人
室温100℃のバレルサウナ。セルフロウリュが可能。8人ほどが収容できる広さで、バレルサウナ特有の形状により、熱と蒸気の対流が非常にいい。静かな空間で徹底的に自分と向き合うことができる。
水道水掛け流し6人
内湯のサウナ室の横に設置されており、水は常に供給されてオーバーフローしているので水質が非常にいい。温度も理想的な16℃で、サウナ後のクールダウンに最適。
水道水3人
バレルサウナを出たすぐのところにある水風呂。水温は11℃くらいでかなり冷たく、100℃のバレルサウナで熱した身体を一気に冷却できる。水風呂の後は、充実した外気浴エリアでリラックスできる。