
Vol.4
兵庫県
2025/10/25-26 岡山サウナ旅
「野天スパ 十界の湯(ZIKKAI SPA)」の体験談
オアシスと呼ぶに相応しい圧倒的なスパ施設
📅2025/10/2619:00
まるでオアシスのような場所だった。もし死ぬ前に「1つだけ温泉に行かせてあげる」と言われたら、ここの露天風呂でリラックスしながらそのまま死にたいと思う。
岡山県美作市から車で約1時間半。兵庫県三木市に到着した。三木市は、人生初の訪問だ。サウナ旅をしていなければ、おそらく一生来ることはなかっただろう。夜まで時間があったので、近くの喫茶店に入り、作業をすることにした。不思議なことに、サウナ旅をしていると、記事の執筆も捗るし、アイデアも浮かびやすい。自宅で毎日同じ景色が続くと、生産性はどんどん下がっていく。週末にサウナ旅をすることは、人間としてのパフォーマンスを高められるのかもしれない。
2時間ほど作業をして、目的地に向かうことにした。今夜は、「野天スパ 十界の湯」を訪問する。サウナ好きのお笑い芸人で知られる高橋 茂雄氏が、「LAST PARADISE 死ぬまでに行きたい日本のサウナ」という書籍で取り上げていた施設である。この本を読んだ時から、行きたくて仕方がなかった。そしてようやく、来ることができたのだ。
施設に到着し、温泉旅館のような雰囲気のある入り口を抜け、受付を済ませる。館内はとても広く、気を抜けば迷子になってしまうほどだ。2階の大浴場に足を踏み入れる。ロッカールームも広くて清潔感がある。ゆっくりと服を脱ぎ、浴場に入る。浴場は、内湯と露天風呂で構成されており、ここのメインは露天風呂だ。
まず、身を清めて内湯の炭酸泉で身体を温めた。その後、露天エリアに移動したのだが、あまりの広さに言葉を失った。これまでの人生の中で、ここまで大きな露天風呂を見たことがない。100人は余裕で入れそうな広さだ。岩造りで雰囲気も抜群だ。その広大な空間に天然温泉が永遠に注がれている。オアシスという言葉がぴったりだと思った。
ゆっくりと天然温泉に身を沈めると、意識せずとも全身の力が抜けていく。今日も一日頑張りましたね。ゆっくり休んでくださいね。と、耳元で囁かれているような気がする。とてつもなく広い露天風呂の中で、ポツンと小生の身体が一つ浮いている。圧倒的な解放感に包まれて、温泉に入るだけで整ってしまった。冒頭でも書いたが、死ぬ直前にもう一度来たいなと、ふと思う。
「野天スパ 十界の湯」の露天エリアは、2階建ての構造になっている。1階は、巨大な露天風呂と塩サウナがあり、2階にドライサウナ、水風呂、焚火外気浴スペース、天然温泉の壺風呂、岩風呂がある。
2階に移動し、まずはドライサウナで汗を流すことにした。サウナ室に入ると、Sawo製のikiストーブが中央に鎮座しており、30人以上収容できる広さがある。室温は90℃くらいで、ikiストーブから発せられる柔らかな熱に包まれている。幸運なことに、小生以外の客がいない貸し切り状態だったので、寝転がってサウナ浴をすることにした。誰かが入ってきたとしても、これだけ広いのだから気にする必要はない。木の匂いに癒されながら目を閉じ、じっくりとサウナの熱を感じる。寝転がることで、均等に身体を熱することができるので、自然とリラックスできるし、長居もできる。座ってサウナに入るのとは、全く違う感覚なのだ。
ドライサウナで十分に身体を温め、水風呂へ移動する。水風呂も巨大だった。20人は入れそうな広さで、深さもある。水温は13℃くらいだろうか。頭まで一気につかり、全身を冷却する。これだけ広い水風呂だと「待ち」が発生することもないだろう。ここは、すべてにおいてスケールがでかい。
水風呂の後は、焚火外気浴エリアに移動する。「焚火」というのがポイントで、外気浴をしながら焚火を味わうことができるのだ。季節は秋。少し肌寒さを覚える外気浴に、焚火は反則だ。火の温かさ、煙の香り、涼しい外気、自然の音。そのすべてが、人間本来の感覚を刺激してくれる。ここには、スマートフォンもパソコンもテレビもない。生きていることにフォーカスできる場所だ。
焚火を眺めながら幸せを実感する。また素晴らしい施設に出会うことができた。
サウナ旅をしていると、毎回感動を覚える。毎回、この施設がこれまでの人生で一番良かったと思う。もう、これ以上はないだろうと思っても、日本各地を回ると凄い施設はたくさんあり、いつも人生最高を更新しているような気がする。しかし、それぞれの施設に優劣はない。日本の温泉文化が生んだ多くの施設が、オリジナルの特徴を持っている。次はどんな感動が小生を待っているのだろうか。そんなことを考えながら、この日のサウナを終了した。

サウナの後に食べた極上ステーキ重
サウナの後は、サウナ飯の時間だ。施設内のレストランでステーキ重を注文した。これが今週のサウナ旅のラストなので、少し奮発してお肉を食べることにした。絶妙な焼き加減のステーキが、サウナ旅を終えた身体にエネルギーと英気を与えてくれる。疲れは全くない。さらなるエネルギーが上積みされ、また明日から全力で頑張れるだろう。
平日は全力で仕事をして、週末は行ったことのない場所にサウナ旅に出る。生きている実感と経験を増やし、少しでも思い出を増やした状態で死ぬことができれば幸せだと思う。結局のところ、人生で大切なことは、どれだけ思い出を増やせるかなのだ。
そんなことを考えながら「野天スパ 十界の湯」を後にし、自宅に向かって車を走らせた。

