
2025/9/4-7 サウナの聖地巡礼の旅
Vol.6
「ウェルビー栄」に行ってきた
フィンランドの森サウナ
📅2025/9/712:00
🔥 サウナ室 95℃
❄️ 水風呂 12℃
聖地巡礼の旅もいよいよ終わりが見えてきた。
最終日の行き先は、名古屋のサウナの聖地「ウェルビー栄」である。日本のサウナーであれば、その名を一度は聞いたことがあるだろう。本場フィンランドに最も近いと言われているサウナだ。
静岡駅で名古屋行きの新幹線に乗り込む。約1時間後、名古屋駅に着いた。通常の観光客であれば、名古屋駅周辺の都会ぶりに驚き、インスタ映えする観光地に向かうか、味噌カツかひつまぶしを食べに行くのだろう。しかし、小生は違う。名古屋駅に到着して一直線にタクシーに乗り込み行き先を告げる。「ウェルビー栄までお願いします」と。運転手から「お兄さん、サウナ好きそうな見た目してますね」と話しかけられたので、「ええ、大好きなんです。今サウナ旅してましてね、神戸サウナや大垣サウナ、サウナしきじにも行ってきたんですよ」と自慢した。しかし、運転手は「そうですか、それは良かったですねぇ」とリアクションが薄い。どうやら知らないようだ。てっきりサウナ好きな運転手かと思ったが。。
10分ほどタクシーに乗り、ウェルビー栄に到着した。ドラマ「サ道」で見た通りの外観とエントランスだ。嬉しくなって、店の外観を写真に撮った。受付を済ませてロッカールームに行く。秒速で全裸になり、大浴場に向かう。扉の前に立った。この奥に、フィンランドの世界が広がっているのだ。興奮を抑えるために深呼吸をしてドアを開ける。
大浴場に入ると右手にメインサウナ、左側に12℃の水風呂がる。少し歩みを進めたところで思わず目を奪われた。「森のサウナ」の向こう側に、フィンランドの森が広がっているのである。暗い照明の空間に白樺やヴィヒタで彩られた「森」が広がり、リクライニングチェアが何台も配置され、内気浴ができるようになっている。森の香りが漂い、まだサウナにも入っていないのに整いそうになってしまった。
気を取り直して身を清め、まずは森のサウナを体験することにした。最低限の小窓から外の灯りが差し込み、照明は最低限。もちろん、テレビやBGMもない。徹底的に自分と向き合える空間だ。そして幸運なことに、宿泊客のチェックアウトのタイミングと重なり、貸切状態で森のサウナを利用できた。この最高の空間に、小生一人しかいない。目を閉じて、自分の身体の内側に意識を向ける。熱が優しく、居心地がいい。しばらくすると汗をかいてきた。心拍数も上がってくる。そのタイミングでセルフロウリュをすることにした。サウナストーンに水をかけ、蒸気を発生させる。一気に湿度が上がり、汗が吹き出してくる。かなり暑いが、居心地がいい。いいサウナというのは、暑さの中にも気持ちよさを感じることができる「まろやかなサウナ」だと小生は思っている。
限界を迎えたので、12℃の水風呂に直行する。かなり冷たい。森のサウナで熱した身体が一気に冷える。
水風呂を満喫した後は、フィンランドの森で整う時間だ。ヴィヒタや白樺の香りが充満する空間でチェアに寝転がり、心臓の鼓動、肌の感覚に意識を集中する。そして、最高に気持ちいい瞬間が訪れる。フィンランドの森の香りを楽しみながらこの聖地巡礼の旅を振り返り、さらに幸せな気分になる。完全に整っていたが、まだ1セット目だ。他のサウナも楽しみたい。
2セット目は、メインサウナに移動した。サウナストーブがかなりでかい。特注だろうか。これでアウフグースをしたら、さぞ気持ちいい熱波を浴びることができそうだ。「ウェルビー栄」のメインサウナには、寝転がってサウナ浴ができる場所がある。その場所に移動する。またもや貸切状態である。岩盤浴と同じように寝転がり、リラックスした状態でサウナを楽しむ。いつも座った状態が当たり前であるため新鮮な感覚だ。全身均等に温まっていく。サウナ室の熱が柔らかいからなのか、暑い中でもリラックスを感じることができた。
2セット目も12℃の水風呂に入り、フィンランドの森でリラックス。1セット目は意識しなかったが、鳥の囀りのBGMが心地よい。フィンランドの森を再現した世界観、香り、音による癒しで五感が研ぎ澄まされる。こんなに気持ちいいサウナは、初めてかもしれない。旅の最後に、ウェルビー栄に来て良かった。
3セット目は、森のサウナへ。セルフロウリュをして、静かな空間で瞑想する。心拍数がどんどん上がっていく。水風呂に行こうかと思ったが、森のサウナの隣にある「アイスサウナ&水風呂」が気になった。室温がマイナス25℃、水温が0℃というクレイジーな空間である。本場フィンランドの環境を再現したものだそうだ。入るかどうか迷ったが、こんな体験ができる施設は、日本でウェルビー栄くらいだろう。覚悟を決めてアイスサウナに入った。結論、入室して5秒で出た。あまりの寒さに驚いた。0℃の水に足をつけただけで全身が凍りそうだった。これが本場フィンランドなのか。。小生もいつか、フィンランドでサウナ体験をしてみたいと思っていたが、サウナ後に水温0℃の湖に飛び込むのは少し厳しかもしれない。
3セットを終えた。これまで味わったことのないサウナ体験ができたことに大満足だ。これで、ウェルビー栄でのサ活は終了だ。いつまでも時間が許すなら、今日は「ウェルビー栄」のカプセルに泊まり、明日は「ウェルビー今池」を満喫。。というプランもやってみたかったが、明日から仕事があるので帰らなければならない。ならば、せめて極上のサウナ飯を食べて帰ろうじゃないか。ということで、味噌カツ発祥の名店「味処 叶」にいくことにした。


「味処 叶」の味噌カツは絶品だった。右側の写真にご注目いただきたい。上に乗っているのが、味噌カツである。とてつもない肉厚のトンカツに味噌ダレが染み込んでいる。サウナの後ということもあるが、一口食べた瞬間に思わず「うますぎる」と呟いた。これが味噌カツ本場の味なのか。。
ウェルビー栄で極上のサウナ体験をして、名物の味噌カツを食べる。わずか数時間の滞在だったが、優勝である。栄からタクシーに乗り名古屋駅まで移動し、新神戸行きの新幹線チケットを購入した。旅の終わりは、やっぱり切ない。帰りたくない。新神戸に着いたら、神戸サウナからもう一度旅を始めたい。神戸サウナに泊まり、大垣サウナに行き、サウナしきじに行き、富士山天然水SPA サウナ鷹の湯に行き、駿河健康ランドに行き、ウェルビー栄で旅を締める。
もう二度と、こんな黄金ルートのサウナ旅はできないかもしれない。しかし、小生がサウナーである以上、また来る機会はあるだろうし、他にも素晴らしいサウナが日本にはたくさんある。この命がいつまで続くかわからないが、命ある限り色々なサウナ施設にいき、一生物の経験をし、あのサウナは最高だったなと振り返りながら死ねれば最高に幸せだ。
名古屋から新神戸に向かう電車の中で、すでに小生は次の目的地を探し始めていた。
おそらく来週も小生はサウナ旅に出るだろう。