伊都の湯どころ
Vol.3
福岡県
2026/2/27-3/2 福岡・佐賀サウナ旅

伊都の湯どころの体験談

地下水掛け流しの極上の水

📅2026/2/2811:00
「地下水掛け流しの水風呂」 「飲用可能なほど清涼でミネラル豊富な水が湧き出ている」 これらのワードは、サウナ愛好家のドーパミンを大量放出させる。 しばらくこのような強烈なワードを目にしていなかったせいか、この施設を見つけたときは震えが止まらなかった。 サウナ愛好家にとって、「サウナ」というものはもちろん重要であるが、それ以上に、サウナの後に入る「水風呂」こそが醍醐味であり、その水風呂に使用している「水」がどのような水質であるかは、その施設での体験を極上なものにする上で最重要テーマなのである。 今回訪問した「伊都(いと)の湯どころ」は、福岡県糸島市にある。この施設の最も注目すべきポイントは「水」だ。施設全体が水を中心に設計されている。糸島の大地からこんこんと湧き出る「いのちの水」と呼ばれる清らかな天然水を、お風呂はもちろん、レストランの料理や飲み水にも使用している。この時点で、ドーパミン過多である。 また、施設を運営するにあたり、環境への配慮も欠かさない。間伐材を燃料とするチップボイラーを導入し、さらに太陽光による熱源を活用するなど、CO₂排出を抑えたエネルギー循環の仕組みを構築している。多くの温浴施設では、都市の水道水を使用し、ボイラーにはガスや重油などの化石燃料を用いるのが一般的である中、この取り組みは非常に先進的だ。 水を味わい、自然と調和する。そんな体験こそが「伊都の湯どころ」の魅力なのである。 それでは、極上の水を味わおうじゃないか。 着替えを済ませて大浴場に入ると、空間の中央に水風呂が鎮座している。10人ほどは入れそうな広い作りになっており、上部から滝のように水が注がれ続けている。ちょうど、サウナから出てきた男性が水風呂に入る様子が伺えた。「最高!気持ちええ!」と独り言を言っている。その数分後、小生も極上の水風呂を味わうこととなる。 身を清め、いよいよサウナに入る。「伊都の湯どころ」には、以下2つのサウナがある。 1. ロウリュサウナ: サウナストーンに水をかけ蒸気を発生させるロウリュが定期的に行われる。室温は90℃ほどで16人ほどが入れる広さ。テレビがある。 2. メディテーションサウナ: 暗闇の中で自分と向き合えるサウナ。定期的にスタッフがロウリュをしてくれる。室温は80℃ほどで16人が入れる広さ。テレビはない。 まずは挨拶代わりに「ロウリュサウナ」に入り、身体を温めていく。ここまではいつも通りだ。その後、水風呂の時間がやってきた。汗を流し、天然地下水の水風呂に身体を沈める。包み込まれるような柔らかな水が出迎えてくれ、いつまでも入っていたくなるようなリラックスを得られる。時間の経過とともに爽快感も増してくる。 ミネラル豊富な天然水を使った「極上の水風呂」に入った時、小生の身体は決まって同じ反応を見せる。まるでミント水に入ったかのような肌の爽快感を得られる。また、肌は滑らかになり、髪の毛もサラサラになる。この感覚は、通常の水道水では得ることができない。水道水でも身体は冷やすことができる。しかし、塩素消毒の作用により髪の毛が傷んだり、肌が乾燥したりするのだ。この感覚は、ずいぶん久しぶりだ。過去に訪問した富山県の「スパ・アルプス」、静岡県の「サウナしきじ」、岐阜県の「大垣サウナ」などで得た感覚と似ている。本当に水風呂を出るのが惜しいくらいに気持ちいい。 水風呂の後は、外気浴をするために露天風呂に移動するが、休憩用のチェアも十分に用意され、さらには、のびやかな田園風景を眺めることができるので視覚的にも癒される。極上の水風呂の後は、極上の外気浴である。天気も良かったため日光をたくさん浴び、あまりの気持ちよさにしばらく寝落ちしてしまっていた。まだ1セット目である。 2セット目は、「メディテーションサウナ」に入った。入室した刹那、視界を奪われた。衝撃的だった。真っ暗なのだ。少し先も見ることができない。サウナ室がどのような構造になっていて、どこに誰が座っているかも分からない。ここまで暗いサウナは人生初である。入り口付近だけわずかな灯りがあるので、目の前のスペースに座れることだけは分かる。まずはそこに腰掛けた。しばらく座っていると、目が慣れてきたのか、ぼんやりと見えるようになってきた。サウナ室の構造や、一人だけ先客がいることをこの時に知った。サウナ室は、L字型の造りになっていて16人ほどは入れる広さだろうか。L字のベンチの目の前に、ikiストーブが鎮座している。定期的にスタッフが入室してきて、アロマ水をサウナストーンにかけてくれる。丁度、小生がサウナに入っている時もロウリュをしてくれた。 メディテーションサウナでやるべきことは一つ。瞑想だ。これほど暗ければ、隣に座っている人の顔を見ることができない。自分の世界に没頭し、自分の内側と会話するのに最適な空間だ。親指と人差し指を密着させ、瞑想のポーズをとり、呼吸だけに意識を集中させる。小生はサウナでよく瞑想をする。しかし、ほとんどの施設では途中で集中が途切れることが多い。サウナ室の雰囲気、世界観によって体験の質に差が出るからだ。しかし、「伊都の湯どころ」のメディテーションサウナは、これまでで最もいい瞑想ができた。 その後、また極上の水風呂に入り、露天風呂で日光を浴びながら外気浴をする。結局この日は、サウナ→水風呂→外気浴を無心で5セット繰り返した。
豆腐サラダ
豆腐サラダ
糸島産の豚肉を使った鉄板焼き
糸島産の豚肉を使った鉄板焼き
田園風景を一望できるレストラン
田園風景を一望できるレストラン
リクライニングチェアが多数用意されたラウンジ
リクライニングチェアが多数用意されたラウンジ
サウナの後は、美味しい食事の時間だ。「伊都ダイニング」というレストランが施設内にあり、地元の食材を使った手作り料理を提供している。季節ごとにこだわりの料理もあるようで、「食」にもこだわっているそうだ。 レストランに入った刹那、眺めの美しさに驚いた。露天風呂で見たような田園地帯、その奥に見える山々を一望できる空間で食事を楽しむことができる。テラス席なども用意されていて、気温が上がってくれば、テラス席で食事をするのも最高だろう。 お風呂だけではなく、レストランや休憩スペースのクオリティも最高レベルであり、とてつもない幸福感に包まれて施設を後にした。 さて、これから佐賀県に向かう。佐賀県には、日本中のサウナ愛好家が注目する施設がいくつもある。今回は、その代表的な施設を全て回る計画だ。その1つ目の施設としてこれから伺うのは佐賀県佐賀市にある「佐賀の湯処 KOMOREBI」である。
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