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北海道 温泉サウナ旅 〜支笏湖・登別・洞爺湖・定山渓〜
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洞爺湖万世閣 ホテルレイクサイドテラス
北海道
2026.6.7 | Vol.6
「洞爺湖万世閣 ホテルレイクサイドテラス」の体験談
湖と一体化する「星の湯」と、朝の静寂を破るロウリュおじさん
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洞爺湖万世閣 ホテルレイクサイドテラス
北海道
2026.6.7 | Vol.6
「洞爺湖万世閣 ホテルレイクサイドテラス」の体験談
湖と一体化する「星の湯」と、朝の静寂を破るロウリュおじさん
旅の記録
北海道温泉・サウナ旅、3日目。 目が覚めると、外はうっすらと白んでいた。実にすっきりとした目覚めだった。昨夜は「洞爺湖万世閣ホテルレイクサイドテラス」にて、極上の温泉とハイブリッドロウリュサウナを徹底的に楽しみ、気がついたら意識を失って眠っていた。時計を見ると、4時であった。いつもなら二度寝するところだが、旅の途中ということと、朝サウナが楽しみすぎてすっかり目が冴えてしまっている。そのまま起きることにした。 5時ごろまで部屋から洞爺湖を眺めながらぼーっと過ごし、そこから1時間ほど洞爺湖畔を散歩した。ひんやりとした朝の空気が肺を満たし、静寂に包まれた湖面が美しい。そうこうしているうちに、朝サウナの時間になった。 昨日に引き続き「洞爺湖万世閣ホテルレイクサイドテラス」へ向かい、日帰り入浴の受付を済ませる。この施設は日替わりで男女の浴場が入れ替わり、奇数日である本日の男性は、西館の最上階(8F)にある「星の湯」を利用できるのだ。「星の湯」は、洞爺湖の絶景を見下ろすインフィニティ露天風呂と、クラシックな造りのセルフロウリュサウナを備えた、まさに天空のオアシスである。エレベーターに乗り、8Fを目指した。 脱衣所に入ると、そこからも洞爺湖のパノラマが見える。さらに脱衣所の奥には「足湯テラス」なるものが設置されており、着衣のまま洞爺湖を一望しながら足湯を楽しめるエリアまである。至れり尽くせりだ。 服を脱ぎ捨て、大浴場に入る。刹那、ガラス張りの内湯から洞爺湖の雄大な景色が一望できた。露天エリアに移動すると、まるで湖に浮いているかのような錯覚に陥るインフィニティ露天風呂が広がっている。そして、名湯・洞爺湖温泉が全ての浴槽に注がれている。この湖と一体化する体験を、小生は心待ちにしていたのだ。 身を清めてから、露天風呂に移動する。 少し黄色く濁った洞爺湖温泉に身を沈め、目の前に広がる洞爺湖の美しい景色をただただ眺める。露天風呂の前方にうつ伏せになるような体勢をとると、視界の境界線が消え、本当に洞爺湖に浮いているようなインフィニティな感覚を得ることができる。正直なところ、のぼせるという身体的機能がないのであれば、ずっとこの露天風呂に入っていたい。時間が止まっているような、いや、そもそも時間など存在していないような感覚だ。 小生以外にも複数の利用客がいたが、皆、その景色に見惚れ、言葉を失っているようだった。人間は、心から癒やされているときに、その表情を隠すことはできない。「本当に綺麗だ」「気持ちがいい」。そういう感情は、必ず表情に現れる。そういう視点で周囲を見ると、皆が極上の時間を過ごしていることが痛いほど伝わってきた。 では、1セット目のサウナに入ろう。 入室すると、すでに5名ほどの利用客がいた。「星の湯」のサウナは、昨夜の「月の湯」のようなアート作品のような造形とは違い、クラシックで一般的なフィンランド式サウナである。ベンチの構造はL字になっており、10人くらいが入れる広さだ。温度計は85℃を指していて、セルフロウリュができるようになっている。そして、サウナ室の窓からも洞爺湖を見ることができる。 しばらく目を瞑ってじっくりと体を熱していた。すると、「ロウリュしてもいいね?」という声が聞こえてきた。「してもいいですか?」ではなく、「してもいいね?」という声掛けをする人には初めて出会った。やることが前提なら、聞く必要はないと思うが。それにこれは、「私以外の人間もロウリュが大好きだ。強く望んでいる」という前提に立った、軽率かつ傲慢な態度である。小生はサウナ旅を重ねて気づいたことであるが、ロウリュを好まない人も一定数いるという事実がある。強い蒸気が押し寄せてくる感覚を苦手とする人もいるのだ。旅の中で、何度か「ロウリュしてもいいですか?」と聞いた時、「ああ、私少し苦手なもので……」と返ってきたことがある。だからこそ、施設は「ロウリュするときは声をかけて許可をとる」というマナーを推奨しているのだ。 話を戻す。 声の主を見てみると、いかにもサウナ好きな50歳くらいの小太りな男性で、サウナハットはドラマ「サ道」をモチーフにしたアイテム、左手首にはサ時計(サウナー専用腕時計)が巻かれている。さらに、周囲の客に対して「さあ始めますよ!」と声をかけ、場を盛り上げようとする明るく、気前の良さそうな印象を受けた。周囲の利用客も笑っていた。 ここまでは何の問題もなかった。 ロウリュが行われ、気持ちのいい蒸気が立ち上る。本来ロウリュというのは、これだけで十分なのだ。しかし、その男性は、自分のタオルをブンブンと振り回し始めた。蒸気の対流を良くしよう(アウフグースの真似事がしたい)という意図なのはわかっているが、問題なのはその手法である。自らの汗が大量に付着したタオルをなぜ振り回すのであろうか。アロマの香りが打ち消され、汗の匂いがサウナ室に充満しているではないか。周囲を笑顔にできるからといって、何をしてもいいわけではない。 十分に体が温まっていたこともあり、小生はそそくさと水風呂に移動した。 ここでも、洞爺湖の湖水を掛け流しにした水風呂がサウナ室の横に配置されている。4人くらいが入れそうなスペースで、水温は12℃になっていた。朝の1セット目で12℃の水風呂。しかし、刺さるような感覚はなく非常にまろやかで、かつ爽快感がある。湖の深い場所から汲み上げた天然水は、チラー(冷却器)不使用でも常時この冷たさを保っているという。やっぱり湖水は最高に気持ちいい。 水風呂の後は、洞爺湖の景色を眺めながらの外気浴の時間である。 露天スペースには、壁際に横長のベンチが設置されており、そのベンチに座って外気浴をするスタイルだ。スペースの都合で、インフィニティチェアなどは置かれていない。ベンチに腰掛け、壁に持たれて、洞爺湖の景色に吸い込まれる。サウナと水風呂で激しく高まった鼓動が、少しづつ落ち着いていく。 いつもの3倍は外気浴をしていたと思う。やはり、雄大な自然の景色というものは特別だ。時間を忘れていつまでも見入っていられる。どれだけの時間、外気浴をしていたことすら気にならない。時間というものは、今ここには存在しないのだ。 2セット目に向かう。先ほどのロウリュおじさんはいない。仕切り直しである。 窓から洞爺湖が見える位置のベンチに腰掛け、外を眺めつつ、徐々に体を温めていく。しばらくすると、別の利用客が「すみません、ロウリュをさせていただいてもいいでしょうか?」と丁寧に声をかけてくれた。先ほどの方とは大違いで、非常に紳士的である。「ぜひお願いします」と返し、ジュワッという音と共に気持ちのいい蒸気がサウナ室に広がる。この人は、自らのタオルを振り回すこともしない。それが当たり前なのだが。 再び、最高に気持ちいい水風呂を経由して、時間が存在しない外気浴へ。 いつまでもその景色に没頭し、「そろそろ行くか」という内なる声を聞くまで景色を見続ける。 大浴場を出ると、2時間が経過していた。タイムスリップしたような気分である。
「星の湯」の入り口
朝食
宿泊先のホテルに戻り、朝食を食べ、チェックアウトの時間が近づいてきた。 そろそろ、洞爺湖とはお別れしなければならない。必ずまた来たいと思うが、こればかりは確定している未来ではない。もしかしたら、今回の訪問が人生で最後になるかもしれない。そう考えると感慨深い気持ちになるが、次の施設が小生を待っているし、小生自身も前に進まなければならない。 支笏湖→伊達→登別→洞爺湖と旅を続け、いよいよ終わりが見えてきている。次が最後の目的地である。 これから向かうのは「定山渓温泉」だ。こちらも北海道屈指の温泉地であり、野生の鹿が温泉に浸かって傷を癒していた様子から「鹿の湯」と名付けられた施設もある歴史ある土地だ。事前に調査した限りでは、温泉とサウナの充実度は北海道でもトップクラスの場所である。この旅だけでは回りきれないほどだ。 今回は、その候補の中から2つの施設をピックアップした。そのうちの1つに、これから向かうというわけだ。その施設の名は「定山渓万世閣ホテルミリオーネ」。万世閣から万世閣へのハシゴである。小生の北海道サウナ旅は、いよいよクライマックスへと突入する。