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北海道 温泉サウナ旅 〜支笏湖・登別・洞爺湖・定山渓〜
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定山渓万世閣ホテルミリオーネ
北海道
2026.6.7 | Vol.7
「定山渓万世閣ホテルミリオーネ」の体験談
新緑のカーテンに包まれて
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定山渓万世閣ホテルミリオーネ
北海道
2026.6.7 | Vol.7
「定山渓万世閣ホテルミリオーネ」の体験談
新緑のカーテンに包まれて
旅の記録
洞爺湖温泉での心地よい目覚めから始まった朝。宿を出発し、小生は車を定山渓温泉へと走らせていた。 旅もいよいよ佳境に差し掛かっている。振り返れば、神秘の湖・支笏湖からこの旅をスタートさせ、地獄谷の息吹を感じる登別温泉、そして湖畔の風が心地よかった洞爺湖温泉と、北海道が日本——いや世界に誇る名湯を巡ってきた。この北海道旅の計画が完成したときには、武者震いが止まらなかったほどである。そしてこれから向かう「定山渓万世閣ホテルミリオーネ」も、北の大地が誇る極上の施設の1つ。まだ見ぬ景色と極上のサウナに興奮を覚えながら、車窓に広がる雄大な山々の景色を眺めていると、徐々に目的地が近づいてきた。 予定通り12時に「定山渓万世閣ホテルミリオーネ」に到着した。エントランスに足を踏み入れると、広々とした豪華な空間が広がり、旅の疲れを優しく出迎えてくれる。フロントでスムーズに受付を済ませ、すぐさま3Fの大浴場へと向かった。 道中には「ブックラウンジ」なるものが用意されていた。数多くの書籍が美しく陳列されており、リラックスした体勢で読書を楽しめるスペースが広がっている。大浴場の暖簾をくぐると、そこには清掃が行き届いた清潔感あふれる脱衣所があり、洗練された動線に導かれるように、高鳴る胸を抑えながら大浴場へと入室した。 浴室に足を踏み入れると、見事なレイアウトが視界に広がる。まず入り口の左手にサウナ室。そのすぐ横には定山渓の地下水を汲み上げた14℃の水風呂と、中央には10人は入れそうな21℃の広々としたバイブラ付き水風呂が鎮座している。冷冷交代浴の期待が高まる。内湯の最も奥には、名湯・定山渓温泉で満たされた巨大な浴槽が広がり、大きな窓からは定山渓の緑豊かな山々を一望できる。半露天スペースの壁には美しい壁画が描かれており、芸術的な意匠を眺めながら温泉浴を楽しむことができる。 さらに歩みを進めると、風情ある岩造りの露天風呂が現れた。ここにも無色透明の定山渓温泉が贅沢に注がれている。露天スペースにはリクライニングチェアを含む6つのととのい椅子が絶妙な間隔で配置されており、ここに座れば、定山渓が織りなす「新緑のカーテン」を正面に眺めながら外気浴ができるという、まさに完璧な設計である。 まずは、名湯・定山渓温泉に身を沈める。定山渓温泉の泉質は、別名「熱の湯」とも呼ばれるナトリウム塩化物泉である。無色透明でまろやかな塩辛さが特徴で、入浴すると肌に塩分が付着し、汗の蒸発を防ぐことで体の芯からポカポカと温まる。包み込まれるような柔らかい湯の肌触りによって、長距離移動の疲れがふわっと湯気とともに抜けていくのを感じた。 温泉で十分すぎるほどのウォーミングアップを済ませた後は、いよいよサウナの時間である。 サウナ室の扉を開けると、そこはダークモダンに統一された異空間だった。コの字型に組まれたベンチには20人ほどがゆったりと座れるスペースがある。そして中央にはメトス社製の「ZIEL(ジール)」ヒーターが堂々と鎮座している。 このサウナ室に窓はない。 景色を眺めるガラス張りのサウナも好きだが、このような少し暗く、地下の秘密基地のような空間で己と向き合うサウナ浴も、極上の没入感を得ることができる。しばらく静かに汗を流していると、8分に1回の頻度で設定されているというオートロウリュが発動した。ストーブの上部からシャワーのようにたっぷりの水がサウナストーンに降り注ぐ。水の量も多く、時間もしっかりと長い。この豪快なロウリュが、サウナ室内の理想的な湿度を維持しているのだ。肌を刺すような痛い熱さは全くなく、豊かな蒸気によって熱伝導率が上がり、全身から効率的に大粒の汗が吹き出してくる。 限界まで体を熱し、サウナ室を出てすぐ横の水風呂へ向かう。 ここの水風呂はただの水風呂ではない。水深1.1mという、立ったまま肩までどっぷりと浸かれる深い構造になっているのだ。しかも、使われているのは定山渓の清らかな地下水で、チラー(冷却器)不使用でありながら温度は14℃という冷たさを保っている。天然水ならではのまろやかな肌当たりと、全身をキュッと引き締める爽快感。 「名水あるところに名サウナあり」という格言は、ここでも健在であった。 十分に体を冷却し、露天スペースへと足を運ぶ。リクライニングチェアに深く身を預け、定山渓の新緑のカーテンを見上げる。爽やかな風が体を撫で、次第に輪郭が溶け出し、意識が遠のいていくのがわかった。 海や湖でのサウナも素晴らしいが、やはり山もいい。山には、海にはない壮大で立体的な緑の景色があり、渓谷のすぐそばなら滝や川のせせらぎが天然のBGMとなる。空気感も全く違う。山特有のひんやりとした、マイナスイオンに満ちた空気を肺いっぱいに吸い込むと、それが火照った体とたまらなくマッチする。山の恩恵をすべて兼ね備えた場所、それがここ定山渓温泉なのだ。 気を取り直して2セット目を開始する。 再び抜群の雰囲気のサウナ室に足を踏み入れ、最上段に陣取る。中央のストーブを眺めながら体を温めていると、またしてもオートロウリュのタイミングと重なった。8分に1回という高頻度な設定が本当にありがたい。ロウリュの熱い蒸気が全身を包み込む瞬間、サウナーとしてまた一段階上の境地へ行ける気がするのは、小生だけであろうか。没入感と発汗のレベルがさらに上がり、その熱に耐え抜けば、その後の水風呂の感度が倍増する。 限界のその先まで体を熱し、再び水深1.1mの天然水水風呂でシャキッと冷却。これだけ上質な天然水の水風呂を堪能してしまえば、次に都会の水道水の水風呂に入ったとき、水質の違いに一瞬で気づいてしまうだろう。 その後も極上の外気浴を楽しみ、最後は露天風呂で再び「熱の湯」定山渓温泉に身を沈めた。温冷交代浴の締めくくりとしてもう一度水風呂をサッと浴びて、昼間のサウナセッションを終了とした。
サウナ後の軽めの昼食 ラーメン
コーヒーブレイク
温泉・サウナ旅というのは、常に新しい世界を体験する旅である。決して飽きることはない。訪れる先々で、その土地ごとの水、空気、温泉の泉質、そしてサウナ室のセッティングという新しい刺激や興奮が待っている。経験や思い出こそが人生における真の財産であるという前提に立てば、こうして未知のサウナを旅するたびに、小生の心の財産は確実に積み上がっていくのだ。 心地よい疲労感とともに大浴場を出ると、時計の針は14時を回っていた。そろそろ、本日の宿のチェックイン時間が迫ってきている。温泉街の風情あるラーメン屋で遅めの昼食をすすり、昔ながらの喫茶店で食後のコーヒーを味わっていると、チェックインの15時が近づいてきた。 いよいよ、この北海道サウナ旅の最後の目的地である。今日はそこに宿泊し、夜も、明日の朝も、名湯とサウナを余すことなく堪能する予定だ。 その施設には、はるか昔、野生の鹿が湧き出る温泉で傷を癒していた様子を初代の僧・美泉定山が発見し、それがそのまま施設の名になったという美しい逸話が残されている。また、数多くの宿が立ち並ぶ定山渓温泉地において、「○○の湯」と固有名がついているのも、この施設のみである。 喫茶店を出て歩みを進めると、その歴史ある施設が今、小生の目の前に堂々と聳え立っていた。北海道温泉・サウナ旅のフィナーレを飾る最後の目的地。それは、「定山渓 鹿の湯」である。