
富山県
Vol.1
2025/10/3-6 北陸サウナ旅(富山・石川)
「スパ・アルプス」を訪問
北陸サウナの聖地で8セット
📅2025/10/311:00
旅の初日は、午前4時半に目が覚めた。
興奮による目覚めである。
いつもそうだ。サウナ旅の日は早く目が覚める。遠足を翌日に控えた小学生と同じだ。
目が覚めた瞬間からダッシュできそうなくらい興奮していた。すぐに行動を開始し出発の準備をした。生憎、目的地の富山までは遠い。まず徳島から大阪まで行き、大阪から特急列車で福井県まで行き、福井県から北陸新幹線で富山駅を目指すという長旅である。30分で準備を済ませ、午前5時に車に乗り込んだ。
早朝ドライブというのも小生をさらに興奮させる。いつもならまだ寝ている時間なのだ。それに、この時間ともなれば道路は貸切状態だ。爆音のBGMで熱唱しながら鳴門海峡、淡路島を疾走していると腹が減ってきた。淡路サービスエリアで朝食をとることにした。生しらす丼定食を注文して一気に平らげる。胃袋を満たせばパワーが湧いてきたので、再度車を走らせる。大阪駅にアクセスがいいJR西宮駅を目指す。午前7時ごろにJR西宮駅付近の駐車場に車を停めた。そして、在来線で大阪駅まで向かう。大阪駅には午前7時半に到着した。そして、大阪駅から電車で約3時間。午前10時半に富山駅に到着した。平日ということもあり人通りは少ない。
そもそも、なぜこんなに朝早くに移動したのかというと、有名サウナ施設を訪れる上で時間帯は非常に重要だからだ。小生は、混雑が大嫌いだ。人が多いというだけでやる気を失ってしまう。そのため、人が少ない時間帯を狙ってサウナに行くようにしている。全国いろいろな施設を訪問して分かったことは、どんな有名施設であっても平日の昼間は空いている。特に午前10:00~11:00を狙えば間違いない。なぜなら、カプセルホテルなどの場合にチェックアウトの時間と重なり人が少ないからだ。北陸サウナの聖地「スパ・アルプス」においても同様で、小生が施設に到着した時には、数台しか車が止まっていなかった。
いよいよ聖地に入館するわけだが、「スパ・アルプス」は北アルプスの天然地下水が有名だ。水質は日本最高峰で、水風呂の水も飲むことができる。地下水が大好きな小生にとっては飛び跳ねたい気分だったが、クールな雰囲気を演出して受付に行くことにした。館内の雰囲気は非常にレトロで、歴史を感じさせるものだった。長い間、人々に愛されてきたんだろうなと思う。澄ました顔でチェックインを済ませて大浴場に向かう。雑誌やインターネットで何度も見た景色が目の前に広がっていた。
浴室に入った第一印象は「神々しい」であった。広い浴場はシンプルな作りで、サウナ、水風呂2つ(とても広い)、温かい浴槽(とてもとても広い)、外気浴スペースというシンプルな作りだ。窓は大きく開放的で太陽の光が降り注いでいる。まるでスポットライトを浴びているような錯覚に陥った。
まずは洗い場に行き身を清める。その後、温かい浴槽で身体を温めた。感じたことは「水がやわらかい」ということだ。まるで温泉に入っているかのような肌触りで、肌がスベスベになっていく。髪の毛もサラサラになる。水道水では絶対にあり得ない体の反応だ。地下水といってもさまざまな水質があるが、「スパ・アルプス」の水は明らかに日本最高峰だ。
いい感じに体が温もってきたので、サウナに行く前に一度水風呂に入ることにした。水風呂に入った刹那、包み込まれるような柔らかい水に身体が雄叫びを上げ始める。冷たい水に入っているのに全身の力が抜けていく感覚で非常にリラックスできる。これも、天然水の水風呂ならではだ。水風呂の隅に蛇口があり、飲める天然水が勢いよく噴射している。そこに口を持っていき直接がぶ飲みする。この野生的な入浴スタイルには中毒性があり、小生はすでに依存症である。
十分に身体を冷やしたらサウナ室に移動する。「スパ・アルプス」のサウナはロッキーサウナで、中央に巨大なサウナストーブが鎮座している。おそらく特注だろうがとても大きい。サウナストーンの数も桁違いだ。そのサウナストーンの上部から定期的にロウリュが行われ、湿度が維持されている。サウナに入った感想は「熱が柔らかくて気持ちいい」である。サウナは通常、熱さに耐え、心拍数が上がり生命の危険を感じる「しんどい場所」だ。しかし、「スパ・アルプス」のサウナは気持ちよかった。93℃という高い温度設定でありながら、息苦しさや肌を刺すような熱さが全くない。普通の部屋にいるような感覚でリラックスして汗をかくことができるのだ。サウナの材質、サウナストーブ、湿度のバランス。全てにおいてこだわっているのだろう。
サウナの後は、極上の水風呂に向かう。サウナを出たところに掛け湯があり水風呂は目の前だ。この導線も完璧だ。貸切の水風呂に入り、北アルプスの天然水を全身で受け止める。「ああ〜気持ちええわー」と思わず声に出してしまう。そのまま水風呂の端に移動して、天然水をがぶ飲みして水分補給が完了する。市販の水よりもミネラル豊富なため身体も元気になってくる。そのまま外気浴スペースに移動して庭を眺めていると、まだ1セット目にも関わらず意識を失った。
かろうじて意識を取り戻し、2セット目のサウナに向かう。再び優しい熱が小生の身体を包み込む。サウナの熱も柔らかいし水風呂も柔らかい。こんなサウナ施設は日本でも珍しだろう。結局、思いのままにサウナ・水風呂・外気浴を4セット楽しんだ。時間も忘れていた。それほどの開放感が「スパ・アルプス」にはある。「大浴場を出たくない」と思うのだ。
徹底的に身体を整えた後は、お待ちかねのサウナ飯の時間だ。

富山の海鮮を堪能できる「アルプス御膳」。水質抜群の天然水を使っているためお米も美味しい。

サウナ飯定番の豚肉の生姜焼き。絶品だった。

施設の入り口でも飲める天然水をかけ流している。
「スパ・アルプス」は食事も有名だ。旬の食材や北陸の海産物を使った料理が美味しい。食堂でも北アルプスの天然水を使っているので、その水で炊いたご飯も絶品なのだ。
館内着に着替えて2階に上がると「アルプス食堂」と書かれた看板が目に入る。いい名前だ。この名前だけで店に入りたくなる。食堂の隣には、リクライニングスペースが完備されており漫画も読み放題だ。レトロさは感じるが清潔感がある。なんとなく大垣サウナに似ている気がする。広い空間には、仕事ができる個室ブースもあるし布団が敷かれた睡眠部屋もある。美味しい食事を食べて昼寝をし、夕方もう一回サウナに入るという完璧なプランが仕上がっていく。
食堂に入り「アルプス御膳」と「豚の生姜焼き」を注文した。極上のサウナと水風呂で整ったあと、美味しい食事でエネルギーがチャージされていく。味覚は研ぎ澄まされ、幸福感が倍増する。この時間がたまらなく好きだ。身体の調子がいい、食事が美味しい、よく眠れる。人間にとってこの3つが揃っていれば基本的に幸せなのだ。サウナ旅はこの本質を自分に問いかけてくれる。サウナや水風呂に入りながら、「今幸せか?」と自分に問いかける。「最高に幸せだ!」と即答できる。この時点で最高の人生を歩めている。
胃袋も満たすことができたので、リクライニングルームで漫画を読んでいたらいつの間にか寝落ちしていた。平日の昼間からサウナに入り、昼寝をするのは最高に気持ちいい。目が覚めると15時だった。2時間くらい昼寝をしていたようだ。その間に午前中の疲労は完全になくなり、ランチも消化されている。ということは、やることは1つしかない。またサウナに入るのだ。
結局、夕方もサウナ・水風呂・外気浴を4セット行った。もう気持ち良すぎて、いつまでもここにいたい。心からそう思った。しかし、何事にも必ず終わるタイミングがある。永遠に続く快感はないのだ。4セットで区切りをつけ、大浴場を出ることにした。ここには、次いつ来れるかわからない。もしかしたら一生来れないかもしれない。そんな感情も湧いてきたが、これがサウナ旅の醍醐味でもある。基本的には一期一会。たった一度の訪問を全力で楽しみ、人生の財産として記録していくのだ。
涙を浮かべながら「スパ・アルプス」を後にした。しかし、旅はまだ始まったばかり。今夜の宿泊先に向かわなければならないが、そのホテルにもすごいサウナがある。世界のアパホテルが本気で作ったサウナだ。次の目的地は、「アパホテルステイ 富山」である。
⚡サウナ・水風呂の情報
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ロッキーサウナ
男性用
93°C
ドライサウナ
対流式ストーブ(サウナストーン)
25人
93℃という温度を感じさせない熱の柔らかさで居心地がいい。じっくりと身体の芯から温めることができる。定期的に自動ロウリュが行われる。熱波師によりアウフグースイベントもある。
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メイン水風呂
男性用
17°C
地下水
掛け流し
✓ 飲用可
北アルプス水系のおいしい天然水100%使用。飲用許可を取得済み。
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バイブラ水風呂
男性用
20°C
地下水
掛け流し
✓ 飲用可
北アルプス水系のおいしい天然水100%使用。飲用許可を取得済み。